処刑14 ページ15
「ひとまずクリスとフェイは人狼では無いとして、可能性があるのはA、バニラさん、サンドラ達だね。」
ロディは昨日の様子とは打って変わって真面目だ。
彼は人狼の説明や占い師発言など人狼には不利な動きをしている。
だからロディはきっと本物の占い師なんだろう。
しかし、エマもエマで人柄から人狼や狂人だとは疑いきれない。
やはり今日はどちらも占い師と見るのが妥当だろう。
「エマに占われているフェイはAと同じ部屋だったよね?ずっと一緒にいた?」
ロディは鋭い目付きでフェイを見る。
嘘はつけない様子だ。
「勿論。すぐ一緒に眠ったよ。」
彼はそう言い私を見た。
「エマは確かバニラさんと同じ部屋だったよね?そっちはどう?」
ロディはエマとバニラの方を見ながら話した。
「私たちもすぐ寝たしずっと一緒にいたよ...。」
エマはバニラが疑われているのが気に食わなかったらしく落ち込んだ様子で話した。
「となると...残りは双子か...。」
ロディはサンドラとジェシカの方を見た。
「わ、私たちも先程も仰ったようにすぐに寝ましたの...!疑われるなんて心外ですわ!」
ジェシカは怒りと焦りが混ざった表情でロディに反論した。
サンドラはずっと俯いている。
「私もサンドラちゃんの怯え方は異常に見えたわ...。」
リリアンが便乗してサンドラに向かって言った。
「それって...狼だとバレるのが怖くて怯えていたんじゃない?」
ロディは更に追い込むようにサンドラに向かって言った。
サンドラは今にも泣きだしそうだった。
「ちょっと待って下さいまし!姉様を疑っているのですか?それは確実に無いですわ。だって私たちは産まれてからずっと一緒ですの!姉様が人狼なら私が気づくはずですわ!」
ジェシカは反論し怪しんでいる私たちを睨んだ。
「た、確かにサンドラは人狼じゃないと...思う...。」
私は弱々しくもそう言った。
「何故そう言える?根拠は?」
ロディは私に問い詰める。
「な、無いけど...サンドラの様子的に人狼には...。」
私は恐る恐るもロディに向かって言った。
しかし、ロディは呆れたように溜息をついた。
「その考えがダメなんだよ。そういう感情を持ち込めば誰だって人狼じゃないって言うだろう?」
「けどよ、そう簡単に人を切り捨てるなんて俺はできないぜ。」
クリスもロディにそう言った。
「そもそも何故貴方が仕切っているのです?」
ジェシカはロディに問い詰めた。
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とらんぷ | 作成日時:2018年11月5日 23時