【イグニハイド寮・イデア】-話したい-※三人称 ページ49
Aがツイステッドワンダーランドの世界に来てから、だいぶ長い時間が流れた。
そして彼女は気づく。
自分はまだイグニハイド寮との関わりが少ないという事に。
オルトとの関わりはVDCのオーディションで少しばかりあったが、彼の兄であるイデアとは全く接点がないことに。
そこでAは彼と同じ部活に入っているアズールに助けを求めてみた。
「ああ、なるほど。まぁ彼は人前に出ることを極端に嫌っていますからね」
アズールは少しイデアについてAに説明してくれた。
式典や寮長会議の時もタブレットで参加。
授業さえも対面でやる意味があるのかと文句を言っている事。
寮長にも、なりたくてなった訳じゃないという事。
「彼に会ってみたいのなら僕が会わせてあげましょうか? 僕とイデアさんは同じボードゲーム部に入っていますので、会えると思いますよ」
Aはアズールの言葉を承諾し、放課後ボードゲーム部に顔を出す事になった。
そして待ちに待った放課後。
アズールに連れられて活動場所まで歩く。
「イデアさん、遅くなり申し訳ありません。お客様をお連れしてまして」
「は? 客?」
機嫌の悪そうな低い声がAの耳に届く。
恐る恐る教室に足を踏み入れると、青く光り輝く長い髪に色白の肌をもつ男性が目に入る。
「この人が……イデア先輩?」
「え! ちょアズール氏、どういう事!?」
イデアはAの姿を見ると、焦ったようにアズールの側に寄る。
「彼女がどうしてもイデアさんとお会いしたいと言うもので、つい」
「つい、じゃないでしょ。はぁ……君、オンボロ寮の監督生だっけ? オルトから少し聞いた」
居心地が悪そうにイデアはAへと目を向ける。
「あ、はい。Aと言います!」
「ふーん。ていうか僕に会いたいなんてもの好きだね……。だけど幻滅したでしょ? こんな暗い奴だし」
どんよりとした黒いオーラを放つイデア。
「どうして幻滅するんですか? すごく綺麗ですよ、この髪とか」
「触っちゃダメ! 火傷、するから」
イデアは髪に触れそうになったAの手を払いのける。
「これ、炎なんだ。だから、危ない……」
優しさからの行動だったんだとAは納得する。
「優しいんですね、ありがとうございます」
「僕のせいで怪我して欲しくないだけだよ」
ぶっきらぼうに言うイデアだったが、心なしか頬が赤く染まっているのをアズールは見逃さなかった。
-fin-
ご報告です。→←【ハーツラビュル寮・トレイ】-名前で呼びたい-※一人称(リクエスト作品)
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Licht-リヒト-(プロフ) - ハイドさん» いえいえ! ご希望に応えられたようで安心しました! 「カリムって大切な人が傷つけられている場面を見ると、人格変わりそう……」と実際は分からないんですけど、そうだったら良いなぁと思いながら書いていました! リクエストありがとうございます! (2020年10月14日 13時) (レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
Licht-リヒト-(プロフ) - ミリアさん» 出来ました! こんな感じで大丈夫だったでしょうか? (2020年10月14日 13時) (レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - リクはトレイでお願いします。 (2020年10月13日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
ハイド - Licht-リヒト-さん» リクエストに応えて頂き、ありがとうございます!あかん、スカラビア組で一番怒らせちゃいけないの、カリムだあ…ジャミルも怒らせちゃいけないんだけど(ガクブル (2020年10月13日 9時) (レス) id: c3c1291a5b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 凄く良いですね。 (2020年10月12日 20時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Licht-リヒト- | 作成日時:2020年9月10日 18時