壊れた時間のピースを集めて (ページ2)

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１章　１話ページ2

あ「風雅！。来て来て！。前に無くしたコルノあったよ！。」
風「本当だ！。机の裏に落ちてたんだ。」
メ「それ何？。」
あ「ペンダントだよ。前にお父さんがくれたんだ。」
メ「へえ、おかしな形ね。」
風「コルノって言うんだ。イタリア語で角って意味。お守りなんだ。」
メ「お守りね。でもそれダイヤモンドとか宝石とかじゃなくただの木製じゃない。地味ね～。まあ、あんた達みたいね。」
あ「でもこれただの木製じゃなくアンティーク・ウッドで作られたお守りなんだよ。」
メ「アンティーク・ウ・・・何だっけ。」
あ「アンティーク・ウッド。樹齢１００年以上前の木の事。これ、樹齢何千年のセコイア杉で作られてるんだ。」
メ「ふうん。」
風「このコルノにはセコイア杉の木霊が宿っいて、一生に一度だけ願い事を聞いてくれるって伝えられているんだよ。」
あ「風雅！。余計な事は・・・。」
メ「面白そうじゃない。これ私が貰ってあげる！。」
あ「言わんこっちゃない・・・。」
風「駄目だよ！。これは僕が父さんから貰った物なんだから！。」
メグママ「風雅！。さっきから少しも荷造り進んで無いでしょ！。もう中学生なんだからちゃっちゃとやっちゃいなさい！。メグ！。手伝いに来たんでしょ！。邪魔しないの！。凛。この調子でお願いね！。」
風「はい。」
メ「はーい。」
あ「はい。」
メグママ「・・・風雅。凛。そんな悲しそうな顔しないで。」
風「おばさん。僕この家に残ってちゃ駄目かな？。」
あ「私も残ってたいです。」
メグママ「そりゃあここはあんた達の家だもの駄目じゃないけど。でも中学生の女の子と男の子だけで２人暮らしなんて無理でしょ。それはこの１年やってみて分ったじゃないの。」
風「・・・うん。」
あ「・・・分かりました。」
メグママ「じゃあちゃっちゃと荷造りして頂戴な。隣なんだから忘れ物があったっていつでも取りに来れるでしょ。いいわね。風雅。凛。そうだわ。兄さんの・・・。あんた達の父のハンコも持って来てね。何処に有るか分かる？。」
風「うん。おばさん。店の方に有ると思う。今、取って来るよ。」
あ「ちょっと待ってて下さい。」