ｵﾓｲｵﾓｲﾘｮｳｶﾀｵﾓｲ__4 ページ23
your side
猪狩は前みたいに話してくれるのに私だけが余裕なくてなんだか一人で考えすぎてるのが馬鹿馬鹿しく思えてくる
ベンチに座る彼の少し離れた場所に座って何を話されるんだろうってハラハラしながらスカートの裾をいじる
蒼弥:ちょっとなんでそんな離れたところ座るの、ここ座ってよ
トントンって自分の隣を叩いて手招きするからおもむろに腰を上げて隣に座る。
蒼弥:久しぶり
A:う、うん久しぶりだね
蒼弥:元気？
A:うん
蒼弥:はぁ...俺けっこうAちゃんと仲良い自信あったけどあんまり心開いてもらえなかったのかな
A:なにそれ
蒼弥:元気じゃないなら元気じゃないって言って欲しいんだよね、Aちゃんすぐ曖昧に返すから俺寂しいよ
A:それは猪狩のこと困らせたくないから
蒼弥:そういうとこだよ
難しいことばっかり言ってくるから私は猪狩が何が言いたいのか意味がわからなくて何も答えられなくなる
蒼弥:俺が不器用なのがいけないんだけどさ、あの日からAちゃんと全然話せなくて寂しかったよ。なんか悪いことしてたなら謝りたかったし嫌われてないか心配で、けど嫌われたなら話しかけない方が良いかなって思っちゃって。でもどうでもいい人なら気にならないんだけどAちゃんのことで頭いっぱいなっちゃって
A:そんなの私もだよ...猪狩で頭いっぱいなって、
蒼弥:男のくせに奥手でごめんね、ちゃんと好きって早く言えば良かったね。なんか自信なくてAちゃんから何か聞けないかなとか思っちゃったりしたせいで困らせちゃったよね
A:、、はっ？なんて
蒼弥:本当は気づいてたんだAちゃんが俺のこと好きって、優斗からも聞いたし確信持ててたのにさ。本当にごめん
ますますわからない、何が目の前で起きて何を聞いてるのか全部頭に入らなくてひたすら唖然とする私に猪狩は、ぷっと笑う
蒼弥:俺Aちゃんのこと好きなの、意味わからないなんて言わないでよ？
A:っ、わかるわけないじゃんそんなの意味わかんないよっ...！ばかっ、
両思いだった安心と、今まで馬鹿みたいに猪狩で悩んでたことと、全部思い出して涙が溢れ出る
___
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2018年2月17日 3時
