ペイント 89 ページ40
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「…あ、やべぇ寝ちゃった」
地方公演明け初めての休みだったから
ご飯食べてすぐ眠りについてしまった
外を見ると太陽が落ちかけていて
時間は7時過ぎを指している
「ごめんA俺寝ちゃっ…」
相向かいには大きなキャンパス
その奥から微かに聞こえる寝息
覗いてみると
椅子の上で丸くなって寝ているAがいた
「このままだと身体痛めるよ?」
声をかけても少し体を揺らしてもビクともしない
しょうがないから体を抱き抱えてベッドに運んだ
気持ちよさそうに寝むるA
どんな夢見てるのだろうか
いい夢が見れてるといいななんて思いながら
リビングに戻って置きっぱなしのキャンパスを覗いた
俺の笑った顔の周りに暖かい色で染められた背景
初めて絵を見て涙が出た
Aから見た俺ってこんな色で彩られるんだ
こんな顔してんだ
こんな、感動するもんなんだ
「太輔くん?どうしたの?」
目を擦りながら寝室のドアを開けて
俺の顔を見て驚いた顔をするA
「どうして泣いてるの?悲しい夢でも見たの?」
「ちがう。そんなんじゃなくて、嬉しくて」
俺に近づいてきたAは
泣いている俺を優しくと抱きしめた
「すげえいいプレゼント貰ったなって、嬉しくて、
Aから見た俺ってこんな色なんだって思って」
「太輔くんは優しい色してるよ?」
「そっか。ありがとう。
気付かさせてくれて。大切にする」
Aが教えてくれた俺の色
この温もりもすべて包み込んで
一生大切にするってそう決めた
けど、この幸せはすぐに
壊されてしまったんだ
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よこざわ(プロフ) - ソフィアさん» お返事遅れてしまい申し訳ございません汗 そしてまた更新が1ヶ月以上経ってしまいほんとにごめんなさい涙 コメント本当に嬉しいですありがとうございます!引き続き「僕のペイント」よろしくお願いします(^^) (2019年1月7日 17時) (レス) id: 424d772f8e (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - ソフィアと申します。続き読めて嬉しいです。 (2018年10月21日 7時) (レス) id: 150cb2cc61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よこざわ | 作成日時:2018年4月22日 23時