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ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
「すみません。
そろそろ面会の時間終わりですので……」
「あらもうそんな時間なのね」
気づいたら2時間ぐらい話し込んでいた
「じゃあまた来るわね。
ちゃんと元気に退院してみんなでご飯行きましょ？」
「それいいな！うん！Aちゃん頑張れ！！」
「私も帰るね。明日学校終わったらくるから！」
さっきまで賑わっていたこの部屋が
一気に静まりかえると
やっぱり少し寂しいと思ってしまう
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「……あ！」
スケッチブック……
アコちゃんに頼むの忘れてた……
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ
「立原さん夕食お持ちしました」
「あ、あの！
倒れた時に持ってた私の荷物って……」
「ああ！それならそこの引き出しに入ってますよ」
「あ、ありがとうございます」
「食べ終わったら取りに来ますんで
呼んでくださいね」
看護師さんに指定された引き出しを開けると
あの日来ていた服と
あの日持っていたスケッチブック
「携帯……」
はないし……
今から連絡をとれる方法は？
看護師さんに電話を借りる？
もしくは他の患者さんから借りる？
もしくは……
「………………公衆電話！！！」
これだ
「すみません！公衆電話どこですか！？」
「一階の受付前にありますよ？
立原さんもう夕食は済まされたんですか？」
「あ、えっと、はい！
ごちそうさまでした！ありがとうございます！」
早く……
.
「立原さん！廊下は走らないでください！」
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早く
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「ﾊｧｯ……ﾊｱｯ……ﾊｱｯ……」
連絡しなくちゃ
「えっと……090の……」
わたるくんの時みたいに
Prrrrrr___________Prrrrrrr___________
会えなくなるのは
『あ、太輔？携帯ならここに……』
「もしもし！あ、あの！
こ、こちら藤ヶ谷さんの携帯番号でよろしいでしょうか！」
嫌だから
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『………………A？』
.
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「…………わたるくん？」
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作者名：よこざわ | 作成日時：2018年1月26日 23時
