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川上先輩は大学の先輩に紹介された先生のところに弟子入りして
彫刻を続けながらデザイン会社に務めているらしい
そして里田先輩は…
「え？スカウトですか？」
「そう。駅で声をかけられて……」
「まあ里田はミスキャンパスだしな」
「里田先輩かわいいですもんね」
里田先輩は私が倒れてすぐぐらいに
駅でスカウトされて芸能界に籍を置いたらしい
「油絵だけじゃなくめったに味わえない芸術を
楽しんで見ようかなと思って」
「真面目かよ」
「ど真面目にもほどがありますよ」
でもそんな里田先輩が輝いて見えるのは
川上先輩もアコちゃんも同じだと思う
「有名になっても私と遊んでくださいよ？」
「今のうちにサイン貰っとこうかな……」
「あ、この間映画の撮影があったの
よかったら見に来てくださる？」
「え！？もうですか！？
早くないですか！？羨ましい！
いつかジャニーズとかと共演するんですよね！？」
「……ジャニーズ？」
私の無意識に発せられた言葉に
アコちゃんは深いため息をつく
「あのね、Aはメディア知らなすぎなの！
Aみたいな子がいるから
美大生は世間知らずって言われるんだからね！？
いつの時代よ！！いい！？ジャニーズっていうのは
すごく有名なアイドル達のこと！
知らない人なんていないくらいよ！！」
「え、あ、ごめん」
「三津谷さん興奮しすぎ。ここ病院よ？」
「すみません……けど
ジャニーズ知らないはさすがにヤバいですって」
「そうだな。
ジャニーズ知らないはさすがにやばいな。」
「ですよね！？川上先輩もそう思いますよね！？」
「私が今度でる映画
そのジャニーズの方が主演よ？」
「え！？誰ですか！？」
「えっと確か……キスマイの方だったわ」
「マジですか！？それいつ公開ですか！？」
「6月辺りって聞いたわよ」
「もうすぐじゃないですか！
映画って案外ギリギリまで撮影するんですね！」
そそるわ〜って興奮してるアコちゃんだけど
私はみんなが何を言っているか
さっぱり分からなかった
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作者名：よこざわ | 作成日時：2018年1月26日 23時
