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「立原さん。病気がどんどん悪化してきています。
今は落ち着いていますが、
いつどうなるか分かりませんので
しばらくの間入院してもらいます。」
そう言って出てった先生の背中を
ただじっと見つめることしかできなかった
倒れてから4ヶ月経っているせいか
体が思うように動かず
ボロボロになったアコちゃんの目から流れる涙も
拭いてあげることができなかった
「アコちゃん……ごめんね……」
「ごめんねじゃないわよ！
ちょうど私が通りかかったからいいものの
いつも携帯は肌身離さず持ってろって
言ってるよね！？」
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……携帯……
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___________これ、俺の番号だから後でかけて
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そうだ
藤ヶ谷さんに電話かけなくちゃ
「アコちゃん……私の……
スケッチブック……どこ？」
「なんでこんな時に！？」
「電話……」
「は？」
「……電話……かけなくちゃ」
「誰に！」
「……藤ヶ谷さん」
「誰よ！」
「アコちゃん……」
「今度はなに！」
「今日……何日……？」
「にじゅうはちにち！！」
「何月の……」
「し！が！つ！」
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4月の28日
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あれ？確か今日は12月の……
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4ヶ月……
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「行かなくちゃ……」
「は！？」
「行かなくちゃ。ピンタのところに」
「あんたこんな状況でも例の彼なの！？」
「……違う」
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違うよアコちゃん
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「行かなくちゃ……」
今行かなくちゃ
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「藤ヶ谷さんが……」
あの時と同じで
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「行かせないよ！約束したよね！？
次倒れたら入院してちゃんと手術受けるって！」
「もうあの時みたいになりたくないの！！！」
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「……は？」
「もう………あの時みたいに……」
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好きな人に会えなくなるのは嫌なの
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作者名：よこざわ | 作成日時：2018年1月26日 23時
