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白石side.


紅白落選が知らされて、乃木坂内の雰囲気は最悪。…いつもどこかピリついていて、ピンと空気が張り詰めている。


この年、一気にスキャンダルが出た。

もちろん解散までの危機ではないけど、今にもグループが崩壊しそうなくらい。




そして、1番責任を感じているのはさゆりん。


スキャンダルの記事が出た時から、毎日泣いて、謝って、泣いて…。
彼女はずっと謝り続けた。



もちろんしてはいけないことだけど、それ以上に私が腹を立てているのは相手の方。…だから、さゆりんにはちゃんと近づいて話がしたいって思ってるのに、どことなく避けられてる気がする…。




だけど、今日のレッスン、明らかにさゆりんの様子がおかしくて。近くのフォーメーション組みの時もすごく荒い息が聞こえる。



レッスンの休憩時間、さゆりんを追って部屋を出た。

今度こそっ…と思ってさゆりんに声をかけてみた。

でも、反応はない。


少し口調を強めてみると、さゆりんが倒れかけた。


その場に座り込んださゆりんを抱える。



触れた体からは尋常じゃない熱さが伝わってくるし、震えてる…。

それに、謝り続ける彼女…。

いままでずっと一人で…無理して…。



自分の勘の悪さに腹が立った。




とりあえず、こんな状態でレッスンになんか参加できない。

奥の2階ロビーまで支えることにした。






2階ロビーのソファに横にさせて、持っていたタオルで汗を拭く。




松村「…ハァハァ…っ…ハァハァ…ハァハァ……っぅ…ヒクッ…ハァハァ…ヒクッ……ヒック…。」


白石「さゆりん、ゆっくり息してー。吐くことに集中してね。」


松村「ハァハァ…っ…ヒクッ…ハァハァ……。」

白石「…寒い?」




コクリ。


白石「ちょっと羽織るもの持ってくるね。…ここで横になってていいからね。」

パシッ。



松村「…ハァハァ…待っ……行かないで……っ…。」

白石「ん〜…すぐ戻ってくるからさ。…ほんとに少しだけ。」
 

松村「………んっ…。」







羽織るものを持ってこようとして立ち上がったら、さゆりんに手をつかまれた。…行かないで…って…。やっぱり無理してたんだなって心が苦しくなる。



でも、すぐに戻ってくると約束して。



レッスン場に戻ると、みんな練習を再開していた。


先生「白石遅いよー。…松村知らない?」

白石「あっ…すいません…。松村、少し具合が悪くなってしまって…。」

・→←松村沙友理・高熱。《白石麻衣》



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璃子(プロフ) - 私も過去のお話すごく好きだったので読み直したいです!これからも無理せずに頑張ってください!! (3月7日 11時) (レス) id: 7de8d9b366 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 私も過去のお話読み直したいです!よろしくお願いましす🙇🏻‍♀️ (2月24日 20時) (レス) @page4 id: 69423b4bc7 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - 私ももしもだけどほんとのはなしを読み直したいです!忙しいとは思いますが頑張ってください!! (2月17日 17時) (レス) id: fd4a18c2b4 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 飛彩さん、他のお話消してしまったのですか…??いつも過去のお話含め楽しく読ませてもらってたので、また家族小説とか弱り小説とか読み直したいです…! (2月17日 0時) (レス) id: 943ef010e8 (このIDを非表示/違反報告)
飛彩 - あすやまさん» リクエストありがとうございます!! (2022年9月4日 6時) (レス) id: 594cd0f0fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛彩(ひあや) | 作成日時:2022年6月10日 5時

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