#15 ページ15
side龍友
彼が笑えるように。
彼が苦しまないように。
僕らなりに考えては、それを試す日々。
GENEの料理ノートも、もう2冊目に差し掛かろうとしていたある日。
僕らが1番、恐れていたことが起きた。
龍「涼太、おはよう…」
いつも通りの1日になるはずだったんだ。
なのに。
涼「……やっ……ぃ、やっ…！」
彼は僕を捉えた瞬間、怯えた表情でそう叫び。
龍「やめろっ…！」
後ずさりをした彼は、開いた窓に腰掛けた。
龍「なぁ、こっちおいで？」
優しく声をかけながら手を伸ばすのに。
涼「やっ……やめっ……」
彼は震えながら、窓際から離れない。
龍「ここから動かんからっ！近寄らんからもう一歩、中に入って？」
いいよ、僕のことを忘れてしまっても。
寂しいけど、辛いけど、生きているなら。
いいよ、思い出が消えてしまっても。
切ないけど、写真の中では笑っているから。
いいよ、もう何もかもわからなくなっても。
泣きそうだけど、苦しいけど。
僕はいつでもここにいるよ。
僕らがこの先も変わらず、守り続けるよ。
龍「頼むからっ…消えやんといてやっ……ここにおってや…」
涙で、彼が滲んだ。
カタカタッ…
開けっ放しの窓から吹き込む風が、あるモノを揺らした。
龍「あっ…」
音のした方を見て、僕が声を漏らしたのとほぼ同時だった。
涼「っ！…めんっ、なさいっ……」
そう言って彼が、音を立てて揺れた "7人の集合写真" を手に取って床に座り込んだのは。
龍「大丈夫、大丈夫。僕が…」
そう言いかけたとき、部屋にメンバー全員が集合していることに気がついた。
そして、静かに窓を閉める亜嵐くんと目が合って。
龍「僕らがおるからな」
そう言って小さくなって震える彼を、優しく包み込んだ。
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りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*)本当はもっと読みたかったけど完結おめでとうございます(*^-^*)新作待ってます(*^-^*) (2021年6月16日 0時) (
レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - お疲れ様でした！新しい物語も楽しみにしてますね！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年6月15日 23時) (レス) id: d773789e6b (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます！ (2021年6月15日 22時) (レス) id: 23d7ad1fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年6月12日 0時) (レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*)大丈夫ですよ(*^-^*)私はまだまだ読みたいですなので作者さんのペースでいいので書いて下さい(*^-^*)お願いします(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年6月1日 0時) (レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn x他1人 | 作成日時：2021年2月28日 14時
