僕は僕の青春を取り戻す【∞】2 (ページ14)

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Article.1 ページ14

◎雑誌連載

2015年4月。

毎月、ある方から自身の運命を左右することになった経験についてお聞きするこの連載。
今月は、人気アイドルグループ関ジャニ∞の白岡晴人さんに自身のアイドルとしての半生についてお聞きしました。

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【1】

白岡さんは2005年、04年にCDデビューを果たした関ジャニ∞の新メンバーとしてグループに加入。デビュー済のグループに新たなメンバーが加入することは、ジャニーズでは初めてのことだった。

当時白岡さんは16歳の高校2年生。高校での勉強と仕事を両立する日々が続いたそうだ。

「高校に行きながら週末はライブに出て、ダンスの練習もして、テレビとか雑誌のお仕事もあって、頭はパンク寸前でした。」

ジャニー喜多川社長から突然命じられた関ジャニ∞への加入。今までの生活は一変し、学校にもなかなか行けなくなってしまった。

「僕、最初は仮加入っていう形やったんですよ。だから、正式にメンバーになるためにとにかく必死でした。ファンの人に受け入れてもらうためにはどうしたらいいんかを常に考えていましたね。」

突然グループに加入した白岡さんに対して、当初ファンの目線は厳しいものだった。ライブ中、酷い言葉を投げかけられたり、自分だけ拍手をしてもらえないこともあったという。

「批判されるのはしょっちゅうだったし、それが当たり前だと思っていました。でも、心のどこかでなんで自分がっていう思いもありました。もちろん、応援してくれる人もたくさんいましたけど、どんどん自信がなくなっていっちゃいましたね。」

あるライブでは、花道から転落して怪我を負ったこともある。ライブの歓声の中うやむやになってしまったが、白岡さんはその時自分の足元に伸びてきた女性の腕を、確かに目撃したという。

「ファンの人のせいって思いたくなかったけど、見ちゃったんです。怒りとか悲しみとか通り越して、何も考えられなかったです。自分の頑張ってきたことは無駄やったんちゃうかなって。」

関ジャニ∞のことを応援してくれるファンは、白岡さんの中で大きな存在だった。しかし、そんなファンに傷つけられてしまった経験が、白岡さんの心の安定を徐々に奪っていった。

「ファンの方のこと、今はもちろん大好きですけど、当時は少し怖いと思ってしまっていました。応援してくれてありがたいけど、会うのが怖い。そう思ってしまう自分がすごく嫌でした。」