お誕生日 ページ17
出水side
『出水、お誕生日おめでとう』
9月21日。今年は休日の誕生日。
いつも通りに目を覚ました俺は、いつも通り彼女の顔を見つめた。
『何その顔、私に祝われるのが不満？』
｢いや、お前が普通に祝ってくれるとは思ってなかった」
『あんた私をなんだと思ってるわけ？』
｢ゴリ『喧嘩売ってんの？買うよ？』
ベットの上で拳を握る彼女。まだ彼女も寝起きなのか、寝癖がついたままだ。後ろの髪がはねている。
｢もう少し、寝ようぜ」
『ちょっ！！』
彼女の腕を掴み、俺が寝ている布団に引き入れた。ほんのりシャンプーの香りがする。俺と同じ匂いだ。
｢はねてる」
『起きてすぐだから仕方ないでしょ』
いつもは振り払われる手も今日は触れることを許してくれる。彼女なりの気遣いだろう。はねている髪を弄る。
向き合っているため必然的に抱きしめる格好になっていた。もう9月の終わり頃だ。朝方が冷えてきた今、彼女の体温は心地良い。
『暑くない？』
｢ん〜？あったかい」
『･･･まだ寝ぼけてるでしょ。仕方ないなあ』
そう言うと冷えた足先を絡めてくる。俺はいっそう抱きしめる力を強めた。彼女の肩に顔を埋める。
『そんな君に、私から』
｢ん〜？」
首の辺りが一瞬ひんやりとした。その正体は銀色に光るネックレス。彼女から貰った初めてのアクセサリーだ。
『任務、私の分だけ増やしてもらってお金貯めたの。･･･気に入らなかったら私が貰うからね？』
指先でネックレスを弄る。どうしよう。嬉しすぎて、なんて言えばわからない。
『出水･･･？』
｢あー･･･ほんと、お前バカ」
『何それ！！』
そう言って俺の頭をポカポカ叩く。きっと彼女は涙目なはずだ。安心しろ、俺も涙目だから。
｢ありがとな」
『え、泣いて･･･』
何か言いかけた彼女の唇を奪った。
どうしようもなく愛おしい。絶対手放してやらないからな。そんな気持ちを抑えきれなくて彼女を押し倒す。
『･･･今日は殴らないでいてあげるよ』
｢強気だな」
『いつもの事でしょ』
お返しはいつか、君の指に。
.｡ﾟ+.Happy Birthdayﾟ+.ﾟ出水公平 9/21
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しゃーる(プロフ) - めっちゃ面白くって読み進めて完結の二文字に無事吐血しましたリピートします (2021年11月29日 21時) (
レス) id: dd32278c43 (このIDを非表示/違反報告)
ピンク(プロフ) - 更新ありがとうございます！！この作品大好きなので通知来た時に嬉しみでやばかったです！これからも頑張ってください！ (2019年9月28日 6時) (レス) id: 72903dbb50 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - この話めっちゃ好きだったので更新嬉しいです！これからも頑張ってください！！ (2019年9月27日 23時) (レス) id: e7484f3273 (このIDを非表示/違反報告)
ピーヤ(プロフ) - 桜餅さん» お返事、遅くなってしまって申し訳ありません。そう言って貰えて嬉しいです！励みになります。ありがとうございます！ (2019年9月27日 22時) (レス) id: 5142aa048c (このIDを非表示/違反報告)
ピーヤ(プロフ) - ピンクさん» お返事遅くなってしまって申し訳ありません。応援ありがとうございます！頑張ります！ (2019年9月27日 22時) (レス) id: 5142aa048c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーヤ | 作成日時：2018年5月27日 17時
