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『いやいや!辞めなよ!暴力反対ですからね?霹靂一閃でPTA軍団呼んで来ましょうかぁ?』
「とか言いながら全部避けてんじゃねぇよ!」
イラつきながらそう言うと、目の前の女は「そりゃあ、全集中・常中を会得してるのとしてないのじゃー大きな差が開きますよ!」と言う。
ぜんしゅうちゅうじょうちゅう……??
知らない単語に、「何だよそれ!」と更にイラつくと、後ろで煉獄が大声を上げていた。
「時透!生徒の分際で何を垂れている!」
「えっ!?酷くない?分際って……」
「本当の事だろう!!!」
時透が煉獄に追い掛け回されている。俺らと全く同じ状況に、思わず吹き出しそうになるがそれよりもイラつきが勝っていた。
「うむ!!時透!俺が教育してやろう!」と言った煉獄は、殴る真似をして立ち止まっていた時透に向かっている。
それを見た時透は、壁に立てかけてあった掃除ようのホウキを手に取った。
「__霞の呼吸・漆ノ型 朧」
「ムッ?!」
姿が消えた。と思ったら、現れる。そしてまた消える。不可思議なこの状況に、煉獄は酷く戸惑っている様子だった。
俺も思わず、その様子に釘付けになる。だから気付けなかった。Aと呼ばれた女が、俺の背後に回っていた事に。
『綺麗だよね、無一郎の技。でも、今見るべきは彼方じゃないよ。死にてぇなら別だけど?』
「おまッ…!」
『__花の呼吸・陸ノ型 渦桃』
空中で身を捻り、時透と同じくホウキを手にしている目の前にいる女。
その姿を見ていると、ズキッと頭が痛んだ。そして、見たことのない映像が流れ込んでくる。
・
『今日から花柱だから。不死川、宜しく……』
「おう、足引っ張んなよォ」
・
『不死……川……ごめ……ん……ね……役に……立てな……くて……玄弥を……守れ……なくて……ごめんね……』
「あ"あ"あ"あ"!!!A!!!死ぬなァ!死ぬなァ!役に立て!!!俺の!!嫁になってくれ!生きて帰ろう!一緒に!!」
『無理だよ……でも……嫁に……なりたかった……』
「なら嫁になれ!!!!俺の嫁になってくれ!!お願いだ……お願いだ…!」
『今まで…ありがとう……実弥……大好きだよ……』
「今までじゃねぇーだろ!!!!これからもだよ!!!これからもなんだよ……!!」
・
───────思い出した。
今目の前にいる女は、瞳葵 A。
そして此奴は、俺が前世で愛していた女だと言う事を。
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鬼滅からニーワークになってきとる... - きみさん、16話の夢主ちゃんが言っているセリフ?が「しのぶ姉さん」ではなく、「しのぶさん姉さん」なってますよ。(上から目線みたいですみません...) (2021年8月6日 21時) (レス) id: 91fa929b57 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - そっか、中間テスト…。私は五月末に終わったところです…。ちなみに高1だよ!七月になったらまた私はテストが…(絶対勉強さぼっちゃう人)頑張ってくださいね!! (2021年6月3日 0時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
S_t0606(プロフ) - 更新停止中?何故 なーぜぇ (2020年8月5日 21時) (レス) id: 3664f0360e (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 面白い小説を発見☆頑張ってくださいー (2020年7月9日 18時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:二見 | 作成日時:2020年6月30日 6時