18話 ページ19
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キィン───
鉄パイプと水剣の交わる音が森に響き渡る。
エースの方は だいぶ体力も減っているようだ。
少女は 余裕の笑みを浮かべている。
「どうしたー?さっきより力が弱くなってんぞ」
「うる、せえ!」
意地を張る エースを見て、大きく溜め息を吐く 少女。
髪の毛を乱暴に 搔き上げると ふっと笑った。
「そろそろ 決着をつけようか。久しぶりに 本気を出してあげよう」
「まだ 本気出してなかったのかよ!!」
「その
ほれ、余所見してると 死んじゃうよ」
普段の優しい少女とは違う。
目が合ったら凍ってしまいそうな、感情の篭ってない目をエースに向ける。
離れて 見ているサボさえも 背中に寒気が走ったくらいだ。
「 ───
「うわっ」
矢の形をした 水が、エースを襲う。
その内の一本が 近くの木に当たって倒してしまった。
サボが慌てて止めに入る。
「やめ、やめーー!!」
「あ?」
「なんだよ、サボ。何で 止めるんだ」
二人の視線が サボに突き刺さる。
ふぅ、と 小さく溜め息を吐いたサボは、後ろにある倒れた木を親指で示した。
「これ、見てみろよ。それ以上 勝負を続けたら コルボ山が
めちゃくちゃになっちまう」
「じゃあ 勝負は 中止って事かよ?友人帳は どうなるんだ」
エースに勝ったら 返してもらう約束だったが。
その時だ。
「まったく、面倒なガキ共め。夏目 ─── ほれ。
友人帳は ここにあるぞ」
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霊歌 - 続き、楽しみです!最近の天気、どう思いますか?雨が降ったり、台風がきたり・・・ (2017年10月22日 21時) (レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
油冷 - 霊歌さん» ありがとうございます! (2017年10月17日 20時) (レス) id: 79151c8825 (このIDを非表示/違反報告)
霊歌 - 大丈夫です!それまで楽しみにしてます!! (2017年10月12日 12時) (レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
油冷 - 霊歌さん» ちょっとずつの更新になりますがね。気長に待っていてもらえると嬉しいです。 (2017年10月11日 21時) (レス) id: 79151c8825 (このIDを非表示/違反報告)
霊歌 - そうですか・・・続き、楽しみにしてます!!ヒロインの過去、凄く気になります!! (2017年10月8日 23時) (レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:油冷 | 作成日時:2017年4月22日 18時