追いかけ続けた背中 ページ43
聞いたぞ。お前また盗み食いしたんだってな
奪われたものを取り返しただけ。近所のおじいちゃんが、頑張って育てたのに...あんな汚れた奴らに取られたのが悔しかった
お腹は？
すいた。少ししか残ってなかったから
...ヅラのところの婆が作った握り飯だ。死人が作るなんておかしいよな...食えよ
｢...悠平｣
悠平｢お前...記憶が戻ったのか？｣
｢あれは一時的なショック...でもおかげで落ち着いた。なのに身体の震えが止まらない｣
紅葉｢何か頼み事があると見た。でもそれは将軍のところに行ってからだ｣
｢...今がいい。私の両足を斬り落として｣
｢｢｢疲れてるな。寝ろ｣｣｣
オスピス｢思考読み取ったけど、この子本気みたいだよ？病気で身体もあまり動かせないし、ちょうどいいんじゃないかな｣
握り飯はこうやるんだ。...おい？寝てるのか？
寝たフリして盗み食いしてる
汚いぞお前！なら俺も...あっ、先生が来た！
ヅラ、何処に隠れよう！？さすがに私も拳骨は怖いよー...
ヅラじゃない桂だ！こうしよう。お前が犠牲になれ
絶対に嫌なんですけど！
悠平｢...本気なのか？やるぞ？本当にやるぞ！？｣
｢早くやって...｣
彼奴...運動神経高いな。俺には遠く及ばないけど
全然追い付かない...ヅラー！晋助ー！そっちから挟み撃ち！
任せろー！！！
｢...追いかける背中もなくなっちゃった。全部終わったら、私のこと見捨てろよ。ジジイもガキも｣
悠平｢...作戦に協力するし、お前を見捨てない。一緒に帰ろう...江戸に｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2019年3月14日 10時
