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善法寺伊作 ページ4

あなたは四年生という設定です!


ゴリゴリゴリゴリ。私が薬草をすり潰す音以外、何も聞こえない。

今日は下級生が合同演習(with先生)に行っているから、今は医務室で伊作先輩と二人きり。

一つの部屋ん中で二人きりだなんて…。

深く考えると頭がどうにかなりそうなので、なるべく考えないようにする。

でもドキドキは鳴り止まない。ええい!うるさいぞ、私の心臓!

「あ、そうだ」

伊作先輩が何かを思い出したように言った。

「まだ使ってない包帯が外にあるんだ。Aも一緒に来てくれない?」
「はい! 分かりました」

ようやく部屋を出れたけれど、相変わらず外にも誰もいない!みんな委員会活動かな。

先輩と外に出て倉庫に向かう。先輩の体がすぐ隣にある。

近い…。つい、うつむいてしまう。

「わぁ、誰もいないね〜!」
「そうですね」

緊張で声が固まってしまった。

先輩の視線が一瞬、こっちを向いたのが感じられる。気まずい。

その途端、「わあぁっ!?」という声と共に伊作先輩が消えた。

「せっ先輩?」
「ここだよ、ここ〜」

足元を見ると、体を向けて手を振っている伊作先輩が穴の中に。

「大丈夫ですか? 怪我は!?」
「怪我はないよ〜 でもちょっと深いな…」

精一杯腕を伸ばすと、先輩の手のひらに触れた。

届いた!
その瞬間、グイッと穴の中に引きずり込まれた。

先輩の体に、私の体が重なる。

「こんな所で言うのも何だけど、僕」

優しく私の体を起こしてくれて、先輩は続けた。

「Aのことが好き。いつも僕が不運な目にあうと、Aは真っ先に手を貸してくれた」
「伊作先輩…」
「A! 僕だけの、恋人になってください!」

こんなに真剣な先輩の顔を私が見たのは、手当ての時以外初めてだった。

「…はい。喜んで!先輩の大事な人になります」

そう答えると、伊作先輩は今にも泣き出しそうな顔で「良かった〜!」と抱きついてきた。

というより、私の体が引き寄せられて先輩の方に倒れた。

「んむっ!ふぇんふぁい(先輩)!」

伊作先輩のふわふわの髪に顔が埋もれてうまく喋れない。
でも先輩の力は思ったより強くて、しばらく私を離してくれなかった。

立花仙蔵→←鉢屋三郎



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設定タグ:忍たま , もしも ,   
作品ジャンル:アニメ
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ムツミ(プロフ) - 草さん» イケドン!かわええ… (2018年5月20日 14時) (レス) id: 9ee16734b1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ムツミさん» 小平太かわいかったですか!?良かったです(笑) (2018年5月20日 14時) (レス) id: 5a75bccb9a (このIDを非表示/違反報告)
ムツミ(プロフ) - 草さん» とても可愛いお話しでした!小平太かわいい! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 9ee16734b1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ムツミさん» 書きました!どうでしょうか?期待に沿えていたら嬉しいです! (2018年5月19日 21時) (レス) id: 5a75bccb9a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ムツミさん» 分かりました!土日中に書きますので、お楽しみに〜! (2018年5月18日 22時) (レス) id: 5a75bccb9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年3月30日 20時

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