番外その1、二度目の告白 ページ19
貴女「すー、はー…」
シーザー「んー…違うな。
コォオォォオ…」
ただいま絶賛、波紋の修行中！です。
でも凄く難しい。
ただの深呼吸かと思えば違うらしい。
(そうだよね
ただの深呼吸で水面歩けたら苦労しないよね)
貴女「こ…ぉ…、」
シーザー「お、浮い、」
一瞬、ほんの一瞬浮いた直後、
私の体は池に真っ逆さま！
貴女「わっ！」
シーザー「、おっと」
すると寸前で、シーザーさんに抱き上げられた。
びっくりした。落ちるかと思った…。
貴女「ふぇぇ…シーザーさぁんっ」
シーザー「ふ、…どうした、腰抜けたか？」
あやすように額にキスを落として、
柔らかく微笑む。
…なんか、
貴女「王子さま、みたい。
シーザーさん」
シーザー「それは嬉しいな…。
ならAは お姫様か」
ゆるゆると頬を撫でながら、
シーザーさんは とろけるように笑った。
貴女「…シーザーさん、
私の王子さまになってくれるの？」
シーザー「Aが望むなら」
ちらり、と視線を落とした。
その先には彼の薬指に輝く銀色。
貴女「シーザーさんって、
奥さんいないんだっけ？」
シーザー「Aが おれのお嫁さんになればいい」
遮るように被せられた言葉。
どことなく強い響きを持ったそれに、
思わず彼を覗き込む。
シーザー「Aはこれから
色んなヤツから言い寄られてくるだろうな。
だから別に、誰を好きになってもいい。
若気の至りぐらい、Aのであれば、
許さなくちゃあな。
…でも、愛だけは おれにくれ。
それだけは誰にだろうと渡せない」
愛するならば俺だけを。
そう話すシーザーさんの瞳の奥が揺らめいて。
何かが脳裏を過(よぎ)った気がした。
シーザー「さ、A、修業は終わりにしよう。
ドルチェを買ってきたんだ、一緒に食べようか」
何事も無かったかのように
シーザーさんは笑って、陸へと歩いていく。
…シーザーさんは、よく分からない。
でもシーザーさんの目が、本気だったことは。
子供の私でも分かった。
二度目の、告白
(これから何かある度に口説かれるのは)
(また別の話)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ちょろっと番外編。
地味に波紋修行に勤しむ夢主。
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作者名：me* | 作成日時：2016年11月26日 23時
