【JOJO2.5】星を持たぬ子【シーザー】 (ページ13)

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星八つ、お人形ページ13

…キッカケは単純な、

ごくごく小さなことだったように思う。

思い出せないほどにくだらないことだ。

小学生とか、

ああいう年頃の子供にありがちなこと。

普通の言い争いで、もしくは実力行使で

終わるはずだったのだ。

山本「うっせぇ、星を持たないくせしてよ！」

そう、あの時までは。

貴女「…は？」

山本「おれ、知ってんだぞ！

お前、承太郎の本当の家族じゃないんだろ⁉

うちのお母さんが言ってたんだからな！

捨てられてたお前を承太郎のお祖父ちゃんが

拾ってやったんだって！」

周りの反応がどうだったかとかは、

殆ど覚えていない。

ただただ呆然と、その言葉だけが聞こえていて。

山本「空条の家って、

みんな星のアザができるんだろ！

本当に家族だっていうんなら、見せてみろよ～！」

承太郎「おい山本、何言ってんだよ‼」

承太郎が彼に掴みかかっていったような気もする。

でも実際あんまり覚えてない、けれど。

…ただ私は、この居場所を守るために。

やっと、ようやく手に入れた

暖かなこの居場所を守るために。

何でもやってやるって、

その瞬間に思ったのは確か。

貴女「…星が無ければ、

家族じゃあないってことは…」

覚悟なら、多分あの時にもう決まっていた。

貴女「星があるなら、

家族ってことでいいんだね…⁉」

身近にあった筆箱を漁って、

カッターを取り出した。

カチリ、という音と共に表れた銀色が、

挑戦的な色を携えて。

貴女「だったら今すぐ！ここで！

星を刻みつけてやる‼」

叫んで、首の後ろにカッターを振りかざした。

承太郎は、ここで凄く肝が冷えたらしい。

…すまぬ。

でも私的には、それどころではなくて。

…カッターの刃先が、

首筋に一生消えないであろう跡を残そうとした、

その瞬間。

？？「スミマセン、master.

貴女ヲ傷ツケルノハ、タトエ貴女自身デアッテモ。

禁ジラレテイマス」

小さな、木でできた、お人形。

それがふわふわ宙に浮かびながら、

私の腕を掴んで止めていて。

え、……なに……？

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多分これが地雷の原因。というかキッカケ。