それは、とても小さく大きい言葉 ページ26
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「晋助様ッ!しっかり!!」
「ほう......これは意外な人とお会いした」
エリザベスとして変装し、高杉の船を見て回り――思いもよらぬところでAと再会した後、万事屋の二人を救うために走り、斬られそうになり、斬り返し。
倒れた高杉に慌てだす鬼兵隊。
一方、万事屋の二人は。
「嘘!?桂さん!?」
「――この世に未練があってな、蘇ってきたのさ。」
新八君は焦っている様子だったが、俺は冷静になりながらも口を開いた。
相棒であるAを見る――俺らしくもない、なんて一人心の中でつぶやいた。あれが生と死の狭間だったら、どれだけ後悔していたことやら。
「仲間、ねェ。まだそう思っていてくれていたとは、ありがた迷惑な話だァ」
『......小太郎、』
心配そうに俺の方を見るAは、気のせいか少し顔が赤かった。何があったのかは知らないが、俺の知らないところでいつも無理をする。
笑いながら深い緑色の本を持つ高杉に「まだそんな物を持っていたか」と同じものを見せた。
「お前のやろうとしていること――黙って見過ごせるわけにもいくまい」
『......小太郎、』
Aが口を開いた途端に、爆破音が近くで響いた。
――俺の仕掛けた爆弾だろうな、なんて思いながらも言葉を紡ごうとする彼女をもう一度見る。
『私は絶対、小太郎の味方だからね』
「――――ああ」
風が吹く中、かすかに声を聞き取った。
俺も自分の心を整理できたようで、静かに、そして自然に笑みがこぼれた。
(俺は随分と、鈍感な方だったらしい)
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KR - 幻想郷の神になってみたいさん» コメントありがとうございます!ツッコミ有難いですww (2017年3月9日 18時) (レス) id: 3a54a61494 (このIDを非表示/違反報告)
幻想郷の神になってみたい(プロフ) - 最後まで読んだ時に思わずお前かいっ!(゜д゜)って突っ込んでしまいました……完結おめでとうございます! (2017年3月9日 9時) (レス) id: 320209cd0b (このIDを非表示/違反報告)
KR(プロフ) - まめりんごさん» コメント有難うございます!桂さん良いですよね......!凄く分かります笑。頑張りますね! (2017年1月26日 22時) (レス) id: 3a54a61494 (このIDを非表示/違反報告)
まめりんご - 続編おめでとうございます!私は、桂がダイッスキなので、ホント、この小説にはまりました!!応援してます! (2017年1月26日 19時) (レス) id: 93fa4ba951 (このIDを非表示/違反報告)
KR(プロフ) - 苺(まい)さん» コメントありがとうございます!!と......とてつもない勢い......だと!?嬉しくて跳ね上がりそうでした、更新頑張りますね笑 (2017年1月22日 9時) (レス) id: 3a54a61494 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KR | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/wirall05201/
作成日時:2017年1月21日 22時