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ニヤニヤする松本の寝癖頭をスパンとはたいた。だが、ニヤニヤは止まなかった。
「笑うな！」
キッチンに皿を片付け終えた松本が、口元を綻ばせて言った。
「アンタ、今俺がどんだけ幸せか分かってないだろ」
今度は、大野がきょとんとした。
「ホントは、帰したくない」
情熱的な瞳で見つめられ、大野の胸の中で炎が燃え上がった。
「まつ…じゅん」
松本は、大きく腕を広げた。その腕に吸い込まれると、途端に鼓動が騒がしくなる。胸が熱くて騒がしくて苦しい。だが、それは甘く、蕩けてしまいそうな苦しさだ。
きつく抱き合った。
溢れ出す愛しさに、目眩がする。松本の手が大野の髪を梳き、仰向かせて唇を近付けた。
「だめ…」
大野の細く長い指が、小さな力で遮った。そして、傷付いた顔をした松本に、困ったような恥じ入るような顔をして睫毛を揺らした。
「帰りたくなくなるもん…」
松本は一瞬瞠目したが、再びぎゅっと抱き締め、嬉しそうに大野を左右に振った。
「わ！なに？なに？」
「カワイイ！カーワイイ！」
はしゃぐ松本にされるまま、笑った。
「ふぁは、あはッあはは、放せバーカ」
ひとしきり笑って、くすくすが収まらない顔で、見つめ合った。
「仕事…行かなきゃ」
現実的な台詞は大野の役目で。
「うん」
松本は、不承不承大野を解放した。名残惜しい視線が向けられる。
「家帰って、風呂入る？」
「うん。着替えなきゃ」
「一緒に入りたかったな」
大野は顔を真っ赤にして、
「おめえ、やらし過ぎんだよ！」
と、松本のお尻をペシンと叩いた。松本は、半裸の上体を折って笑い続けていた。
マネージャーが迎えに来る時間までに、風呂に入って、全てを洗い流したが、どこかおかしいところが無いか、何度も鏡を見直した。
昨日と今日の自分は違う。好きな人と愛し合った。それだけで、体中の細胞が入れ替わったような気がする。
大野はTシャツの襟を掴んで、自分の身体を覗き込んだ。いつも通りの隆起の無いぺろんとした身体だ。だが、この肌に、松本の手が唇が這った記憶が、縫い留められている。
大野は赤面して、シャツごと自分の身体を抱き締めた。
不意に、携帯の着信が鳴った。マネージャーが迎えに来た合図だった。
赤い顔を手の平で冷やしながら、少し跳ね気味の動悸を抱えたまま、大野は玄関へと走った。
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斑野 ニケ(プロフ) - 波智様 有難うございます。頑張ります♪ (2017年5月28日 22時) (
レス) id: bb37b897bd (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは。前回のコトは気にしないで下さいね。ニケさんの書く潤智大好きなんです。お互いがお互いに好き過ぎるって分かりキュンキュンします。お二人には幸せになってもらいたい。ニケさんお待ちしております。 (2017年5月28日 17時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
斑野 ニケ(プロフ) - 波智様 前回お名前間違えちゃって申し訳ありません。読んで下さって有難うございます♪この後いろんな展開があります。本当の愛に辿り着く二人を楽しみにして頂けたら幸いです。 (2017年5月28日 15時) (レス) id: bb37b897bd (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは、更新ありがとうございます。純粋で可愛らしい二人が大好きです。メンバーは二人が付き合っていると分かったらどんな反応をするかも楽しみで仕方がありません。ニケさん素敵なお話ありがとうございます。後編楽しみにしています。 (2017年5月27日 15時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
波智(プロフ) - こんにちは (2017年5月27日 15時) (レス) id: 10c6f5bade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斑野 ニケ
| 作成日時：2017年4月6日 18時
