ダリ先生の同級生、教師陣に懐かれるそうです。 (ページ28)

今日:30 hit、昨日:94 hit、合計:44,905 hit

26,空想生物学教師3 ページ28

バラムside

ｶﾙｴｺﾞ「………貴方、本当にダリ先生の同級生なんですか？」

A「えっ？」

カルエゴくんがいきなり言い出した。まぁ、その気持ちはわかるけど。Aさんは驚いて、しばらく反応がなかった。

『Aさん？』

A「………ふはっ、まさかっ、カルエゴ先生にも言われるとはっ。」

Aさんが笑い出して、僕もカルエゴくんも驚いた。Aさん、ここまで笑うんだ……。

ｶﾙｴｺﾞ「あの……。」

A「あぁ、ごめん。いろんな悪魔に言われるけど、カルエゴ先生にも言われるとは思ってなくて。」

ｶﾙｴｺﾞ「はぁ、そうですか。」

その後も二人は話し続けていた。どこか気が合うのかな。それにしても僕、蚊帳の外だなぁ。
ん？今Aさんと目があったような……。

A「ところでカルエゴ先生、バラム先生になにか用があったのでは？」

ｶﾙｴｺﾞ「あぁ、これを届けに来た。」

と言って書類を渡してきた。

『ありがとう。』

なんだろう。Aさんが温かい目で見てくる。それにしても___

『Aさん、気を使ってくれました？』

A「なんのこと？」

虚偽鈴(ブザー)が反応した？Aさんって、周りをよく見てるんだなぁ。

『ありがとうございます。』

A「だから、なんのことかな〜。」

そうやってごまかすところは、ダリ先生と似てるかな。あっカルエゴくんに魔茶出してなかった。

『はい、カルエゴくん』

ｶﾙｴｺﾞ「あぁ、助かる。」

A「仲いいね。」

ｶﾙｴｺﾞ「まぁ、学生のときからの付き合いなので。貴方とダリ先生と同じです……。」

A「ハハッ、まだ疑ってるな。」

『カルエゴくん、嘘はないよ。』

ｶﾙｴｺﾞ「わかってはいるが、やはり信じられん。」

『なんで、そんなに疑ってるの？』

ｶﾙｴｺﾞ「ダリ先生と違って、ちゃんと仕事してくれるし、ふざけることもない。性格が真逆すぎて疑いたくもなる。」

A「そんなに？」

『わかるかも。』

A「バラム先生まで……。」

そんなことを話しているとAさんが立ち上がった。

A「さて、俺はそろそろ戻るとするよ。あぁ、カルエゴ先生、しっかり休むんだよ。」

そう言ってAさんは部屋を出ていった。

ｶﾙｴｺﾞ「……私は、目的が休憩だと言った覚えはないのだが……。」

『気づいたんだと思うよ。』

ｶﾙｴｺﾞ「あんな悪魔が上司にほしい……。」

『うん。わかる。』