ダリ先生の同級生、教師陣に懐かれるそうです。 (ページ11)

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9,警備教師3 ページ11

イフリートside

A「イフリート先生さ、少し抱え込み過ぎじゃない？」

『えっと、あの、それはどういう？』

A「さっき、自分が不甲斐ないとか思ってたでしょ。」

『！なんで……。』

A「やっぱり。いくら警備教師と言っても、自分だけで全部守れるわけない。バビルスを守ってるのはイフリート先生だけじゃないんだからさ。少しは頼ってもいいんじゃない？」

『でも、他の先生方は授業とかもありますし。忙しいでしょうから。』

A「あ～、たしかに。じゃあ、俺に頼れば？」

『は！？』

A「しばらくは俺もバビルスの警備をメインですることになるだろうし、俺は教師じゃないから、色々相談しやすいんじゃない？」

『まぁ、たしかに。でもいいんですか？』

A「俺がいいって言ってんだから、いいんだよ。」

『ありがたいですけど、なんでそこまでするんです？言っちゃうと、此処にいたくているわけじゃないですよね？』

A「そうだな、俺が此処にいるのは、アンリさんとサリバン様のお願い(命令)だけど、やると決まったからにはやる。それに俺が守りたい魔界にバビルスも入ってるからな。」

『真面目なんですね。』

A「なんて、建前は以上！」

『へっ？』

A「単純に、俺がバビルスを良くしたいから。」

『バビルスを良く……？』

A「俺が通ってた頃のバビルスは荒れててな。今ほど治安が良くなかったんだよ。俺はバビルスを変えたかった。でもそれ以上に魔界を守りたかった。だから魔官署に行ったんだけどな。久々にバビルスに来て嬉しくなったよ。俺の代わりにあいつが頑張ってることが分かったからな。だから、此処にいる時くらいあいつの役に立ちたい。そんな俺の私情だよ。」

僕は驚いた。【バビルスを良くするため。】教師ではないのに、このバビルスを思って言っている。純粋に、すごいと思った。そして、カルエゴ卿と同じくらい尊敬できる悪魔だと思った。

『すごいですね。』

A「そうか？俺としては私情を優先しすぎだと思うけどな。」

『すごいですよ。本当に。』

A「ハハッ、ありがとな。なぁ、いきなりだが、エイトって読んでいいか？」

『えっ？いいですけど。なんで急に？』

A「なんとなくだな。さてと、休憩は終わりにして戻ろうか。行くぞ、エイト。」

僕は教師で、Aさんは魔官署の悪魔だけど、バビルスにいる間だけでも、この悪魔についていきたいと思った。

『はい！』