VIVANT 1 ページ9
黒須「………。」
ノコル「。」
黒「…。」
黒須は悩んでいた。彼は今まで幾度となく難解な試煉を乗り越え解決してきたが、今回だけはどうして良いか突破口さえ見出だせないでいた。
ノ「。」
黒「…なぁ。」
ノ「何？」
黒「…いや、何でもない。」
ノ「。」
時には政界の大御所や諸外国の要人、ヤクザの組長から裏を取り仕切る女帝までもを懐柔してきた彼であったが。
黒(どうしたらいいんだ俺はぁ！！)
彼は初めてどうしたらこの珍獣と意志疎通が出来るか悩んでいたのである。
＊
始まりは黒須が唯一信頼していた乃木から一本の短刀を託された時であった。
乃木「これをお前に渡しておく。」
黒「っつ？！…これは？！」
乃「お前はここでノコルに力を貸してやってくれ。」
黒「乃木さん。…分かりました、乃木さんが仰るなら…。」
乃「ありがとう。」
そう彼はふたつ返事で快諾してしまったのだが。
＊
黒(…何を話せば良いんだぁ〜！！！！！)
あまりにも何を考えてるのか分からない珍獣を前に黒須は途方に暮れていたのである。
黒(仕事の話ならどうにか会話は出来る。だがしかし…。)
彼はこれから暫く一人残されたこの若き当主を支え、手助けしていく事になる。
それもビジネスとしてで無く公私の両面において右腕となり、彼を助け時には父や兄の代わりとして彼の心をも癒していかなくてはいけない。
黒須はそう考えていた。乃木から守り刀を渡された時、彼の完璧主義な性格がビジネスだけでなく、総てを託されたと理解したのだった。
しかしそれにはまずコミニュケーション。その人物がどんな相手で何を考えているか？趣味趣向は勿論、彼の考えや思想等総てを把握し良き右腕として彼を支える。
そう決心したのだが。
黒「…。」
ノ「。」
黒「。」
ノ「…あっ。」
黒「？！な、何？どうした？！」
ノ「バルカちゃんねる始まっちゃう。」
黒「バ、バルカちゃんねる？」
ノ(コクン)
黒「(チャンスっ！！これはもしかしてバルカの有力な情報を得る良い機会かもしれん。)俺も見て良いか？」
ノ「うん。今日はバルカにとってかなり大切な企画で…。」
黒「！」
ノ「お馬のマリさんが初めて我が子にオチチを上げる筈なんだ。」
黒「お馬？！何故マリ？いや、そうじゃ無くてその…馬の子育て企画？」
ノ「？」
黒須はこの地で無事任務(ノコルの右腕)を遂げる事が出来るのだろうか？
別班となって彼は初めて戸惑うのだった。
終わり。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» アニメ化？か？とかもありますが、何にしても楽しみ過ぎるますね。いや〜早くビジュアルを見たいですよね。 (3月7日 19時) (
レス) @page26 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - 情報解禁は遅くなるでしょうが、楽しみですねぇ。アクションがある妖精だと嬉しいなwww (3月7日 17時) (レス) @page26 id: 9add11b86c (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» 流石にあのタオルを剥ぎ取ろうとする行為はアウトでしょう。(笑)また中丸君の「危ない危ない」がいい味出してくれてましたよね。 (2月17日 15時) (レス) @page25 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - きゃー卍危うし、気をつけて〜！それにしても毎朝のWおはよ〜と温泉でのイタズラ。翔ちゃんが心配するのも仕方がないかな。藻屑になった後、復活出来るかなぁ… (2月16日 21時) (レス) @page25 id: 9add11b86c (このIDを非表示/違反報告)
YUY(プロフ) - ちえさんさん» こちらこそ。ジタバタを見た瞬間にワンコが毛を逆撫でてジタバタしてる姿を想像してました。(笑)ジタバタニノちゃんを見てみたい。 (1月11日 22時) (レス) @page22 id: 846e4e6c3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：YUY
| 作成日時：2023年6月17日 12時
