【すとぷり】ギターを奏でる君の隣で 【ころん】

40話 ページ42

Aside


ななもり｢ついに、最後の競技だね。｣


ジェル｢絶対、手加減せえへんからな。｣


ころん｢うん。その方がありがたい。｣


ころちゃんは外していた白のハチマキをつけて、リレーに出るみんなと入場門に向かった。


遠目から入場門の方を見ると、さとみ先輩も立っていた。


莉犬｢ついに最後の競技かー！勝負も、この結果次第で変わってくるみたい。｣


ななもり｢始まるね。｣


『よーい、、スタート！』


さすがは選抜リレー。1走者目から速すぎる。


予行練習のようにはいかず、アクシデントなどもたくさん起こる。
予行では途中まで圧倒的に抜けていたジェル先輩のチームが、途中でバトンを落として今3位。


4位は、やっぱりころちゃんチーム。


なかなか順位に変動がない。


ななもり｢いや、順位変わる。｣


次に準備してる人を見ると、もうラスト3人、ジェル先輩だった。


ジェル先輩はバトンを貰うと、予行練習の時よりも速いスピードで駆け抜け、トップを快走した。


A｢大丈夫…次はさとみ先輩が、、｣


ななもり｢さとみくん、大丈夫かな…。｣


さとみ先輩はバトンを受け取ると、ありえないくらいのスピードで走った。


どこにそんな体力が残っていたのか。
ほんとに体調が悪いのかわからないくらいの速さであっという間に2位に着けた。


さとみ｢ころん…！約束、叶えてこい！｣


ころちゃんよりも、るぅとくんの方が先にバトンを貰っていた。


莉犬｢っさとみくん…！！｣


バトンを渡して、さとみ先輩は膝から崩れ落ちる。


ジェル｢っぶね。｣


ジェル先輩がさとみ先輩を支えた。


A｢さとみ先輩…！｣


私はタオルを手にして立ち上がった。


ななもり｢ダメだよ。トラックに選手以外が入ったら、その時点で白組は棄権になる。｣


ななもり｢それより、Aは見てあげて、ころんの戦い。｣


ななもり先輩にそう言われ、私大人しく座った。


るぅとくんまで、あと少し…。


A｢ころちゃんっ！頑張れ！！｣




ころんside


るぅとくんは、僕より前にいる。


一生懸命走って差は埋まるけど、いつまでも前にいる。



A｢ころちゃんっ！頑張れ！！｣


Aの、全力の応援。
さとみくんが、あの状態でも繋いでくれたバトン。


絶対…抜かす！


パンパン！！


予行の時と同じで、るぅとくんと同じくらいのタイミングでゴールテープを切った。


『ただ今のリレー、1位は…』

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