Guess who…?【梵天】

開幕 ページ1

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｢あ〜今日もいい具合だった。じゃーな。｣


『またね、春ちゃん。
あんまお薬飲みすぎちゃダメだよ？』



お別れのキスをして見送る。
扉が閉まった後、痛む腰をさすった。








＊






私は、男性を心身共に癒す仕事をしている。
聞こえはいいが、いわゆる“そういう仕事”だ。
表向きはリラクゼーションやらマッサージなどと謳っているが、実状はそういったサービスをするお店。



“あの”梵天が裏についていて、しかもメンバーの御用達だと知ったのは、入店して数ヶ月たった頃。

ある日メンバーの一人、灰谷蘭が写真指名をしてくれた為接客したことがある。
うちの店は基本的にはよくあるお店と何ら変わりないソフトなサービスのみのため、お客さん側に制限は多い。



しかし、梵天メンバーにはそれが適用されない。






つまり、
生で挿れられようが中に出されようがなんでもアリ。






業界未経験なわけではないし、日頃からピルを飲んでいた私はそこまで不安に思うことはなく、部屋で彼を待っていた。





｢お、写真よりかぁい〜♡｣


会って最初の一言がそれだった。
｢ハジメマシテ…｣みたいな挨拶をされる事の方が多かったため少し戸惑ったが、
｢は？パネマジじゃん。｣と言われるより100倍マシだ。



じゃ、お手並み拝見といくか〜なんて言いながら慣れた手つきでネクタイを外す彼。
熱の篭ったような、だけどどこか試されているような目線が終始まとわりついて離れなかった。



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