三代目死神が愛した＿＿。6【名探偵コナン×暗殺教室】

piece274‐‐カオス ページ24

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　扉を開くとチリンとベルの音が鳴る。私はバーの中に入り、お目当ての人を見つけて隣に腰掛けた。本当に目立つ髪色だ。


「バーボン、こんばんは」
「こんばんは、ベイリーズ」


　呼び出したバーボンに声を掛け、ジンを頼む。
　東都水族館での出来事があってからしばらく、連徹の日々に追われていた。まだ落ち着いていないし、寧ろこれから忙しくなるのだが、どこかで休憩を挟まないとまずいと感じたため、今日は無理やり時間を作ったのだ。

　隣に座ってるこの人も、取り繕う余裕がない程疲れ切っているのが分かる。恐らく公安での処理が1番忙しいんだろう。危うく全世界のNOCが露呈してしまうところだったのだから、それは当然だ。殺されてしまった3人のNOCの責任も、公安が問われているだろうし。
　キュラソーの情報交換を行うため風見さんとも会ったが、彼もかなり疲れている様子だった。

　情報交換はしたが、キュラソーについては何の手掛かりも掴めていない。
　生きている確率は低いが、死んだという確証もないため、伝言も伝えられずにいる。伝える前に子ども達がキュラソーの事を忘れてしまわないか心配だ。

　あと、コナン君と赤井さんとも問題なく情報交換は行えている。
　哀ちゃんとベルモット……いや、工藤君とベルモットの関係も聞くことが出来た。何やら過去に色々あったらしい。


「それで、話とは？」


　注文したものが完成するまでお互い無言でいたが、それが目の前に置かれ私が一度喉に通すと、バーボンは即座に口を開いた。早く公安の仕事に戻りたいのか、バーボンにしては珍しくせっかちだ。
　私はバーボンの顔へ手を伸ばし、眉間をチョンと叩く。


「顔、強張りすぎですよ。ただバーボンと飲みたいと思っただけです。最近疲れてるようなので、休憩のお呼び出しですね」
「休憩の、お呼び出し……」


　手を伸ばした瞬間、バーボンから殺気並みの警戒を向けられたが、結局何もしなかったので拍子抜けしていた。

　今日、私の休憩はついでに過ぎず、本来の目的は降谷さんを休ませることだった。
　降谷さんの無茶すぎる労働は風見さんから聞いている。公安の責任は、全て自分の責任であるとでも思っているんだろう。
　降谷さんの邪魔はしたくない。でも、そう思われてしまってでも、降谷さんには休んでもらいたかった。風見さんからもできるならなんとかしてくれと頼まれたしね。

　申し訳ないが、今回ばかりは邪魔させてもらおう。




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