三代目死神が愛した＿＿。6【名探偵コナン×暗殺教室】

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　ごめんなさいと心の中で謝りつつジンを堪能していると、仕返しと言わんばかりにバーボンが手を伸ばしてきた。眉間に皺寄ってたかななんて思っていたら、前髪をサラッと撫でられる。
　んん゛っ！


「ベイリーズもお疲れのようですが」
「はは、分かります？」


　な、なんだ？ なんか、めっちゃ心臓バクバクしてる。顔熱いんだけど……赤くなってないかな？ いやこれなってるかも。ていうか、え？ なんか、盛られたかな？
　チラッとバーボンを見てみると目が合った。目が合うと私の心拍数はさらに早くなり、すぐに逸らしてしまう。


「隠さないんですね、疲れてること。てっきり隠すかと思いました」
「貴方が、バーボンなので」
「……それってどういう意味ですか？」
「どういう意味でしょう」


　なぜかは分からないが、私の顔は赤く鼓動も早くなってしまっている。多分それはバーボンも感じ取っているだろう。
　それを踏まえての私の発言……なんかちょっとハニトラ仕掛けてるみたいになってしまった。
　案の定バーボンはそれに乗っかってくる。


「期待してもいいんですか？」
「いやあのハニトラじゃないんで」
「本気ですか」
「本気でもないです、というかせめてクエスチョンマークつけて頂けます？」


　バーボンは色気のある笑い声を零しながら、心なしか距離を縮めてくる。
　このバーは一般人も来る普通のバー。店員も、私達のお互いの呼び方に少し不審がっていた。
　お酒を作る際はバーテンダーから目を離さないのが裏世界での定石。店員に何も怪しい動きは無かったし、バーボンも触れていない。何か盛られたとは考えにくい……。

　バーボンはジッと私を見つめていて、その視線がなんだか恥ずかしい。
　まさか私……照れてる？ いや、そんなまさか。

　有り得ない、と気まずさがピークに達すると、2人のお客さんがバーにやってきた。
　その人物を視界に捉えると、私とバーボンは同時に入り口から顔を背けた。


「あっ……テ、テーブルでいいですか」
「はい、どうぞ」


　1人＿＿風見さんは私達に気付き、動揺しながらテーブル席を指定する。もう1人＿＿木村は気付いていないようで、バーの雰囲気に感心していた。

　なんか、すごいことになった。
　私もバーボンも、盛永詩と安室透として木村と関りがあるため、顔を背けたことは別に怪しくはない。が、私にとっても降谷さんにとっても、風見さんがいることに焦っていた。




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