え、やめてください ３【忍たま】

トリップ 獣 ページ21

何とも





雑渡「じゃあ、ゆっくり話そうか」





絶妙なバランス保った空気だ





伊作さんは全く関係ないのに緊張している

高坂さんは主に忠実な番犬のようだ

山本さんはことの成り行きを見守る様です





一番の被害者は伊作さんですね

本当に申し訳ないです









雑渡「改めてうちに来ないかい？」





そんなに私が欲しいのだろうか

両親が少し特殊なだけで私に価値などない

１０才にしては色々と出来る方だが

男女の力の差が出てくれば

私なんかすぐに追い越されていまう





『理由を聞かないと納得出来ないのですが』





ここに伏木蔵がいれば

幾分空気が軽くなるのだけれど





雑渡「君が欲しいからさ」





この人、これしか言わないし









雑渡「就職先としては中々良い物件だと思うよ

陣内や陣左もいるし

まだ若いが尊奈門なんかも良い奴だ

嫁ぎ先も豊富、家族の心配もいらない」





まぁ、タソガレドキには入りたくて入れるような

城ではない

こうして勧誘されるのは

本来ならとても有難いことだ





雑渡「ま、上司が嫌いってゆうのはアレだけどね」





あ、自覚してたんだ

あんな態度とられたらそう思うだろうけど





『嫌いではありません。

好きか嫌いかと問われれば後者ですが』





雑渡「え、やっぱり嫌いじゃん」





２択だったらって話だよ









『伏木蔵、山本さん、高坂さんがいる限り

嫌いではありません』





伏木蔵が雑渡さんのことを好きでなければ

山本さんの親しい人でなければ

高坂さんの信頼を置く人でなければ





『苦手…と言ったところでしょう』









私は雑渡さんの事を本気で嫌いにはなれない





雑渡「へぇ、いいね…そういうの好きだよ」





また目が弓形になる。何とも愉快そうだこと





雑渡「それで？うちに来てくれるのかな？」





多分、ここで断っても攫われるのだと思う

高坂さんの雰囲気がプロ忍そのものだ

山本さんもあまり柔らかい雰囲気じゃない





ＹＥＳと答えてもＮＯと答えても

攫われるのは目に見えている





ならば





『タソガレドキに』









賭けるしかない









.









『この獣が飼い慣らせますか？』









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