え、やめてください【忍たま】

トリップ 応急処置 ページ47

一瞬





沈黙があったものの









伊作「数馬、後ろの箱から縄を出して噛まれた部分

を強く縛って」





すぐに真剣な顔になり指示を始めた

数馬さんが縄を取り出していたので噛まれた右腕を

少し上げると

ごめんね。と言いながらギチギチと音が鳴るまで

縛り続けた





伊作さんは毒を吸い上げようと右手をとられたが

既に応急処置が済んでいるのを確認すると

棚から薬を取り出し紙に移すと私に水と共に差し出

してきたので大人しくそれを飲んだ





予想通りとても不味い









伊作「噛まれたヘビはジュンコだね」





…何か結構前に聞いたような





『ジュンコかどうかは知りませんが…赤に黒の模様

が入ったヘビでした』





どうやらジュンコと同一人物だったそうです









伊作「……この応急処置は君が？」





１０才の子が毒ヘビに噛まれたというのに冷静に処

置しているんだから、そりゃ疑問に思うよ





『はい、両親が医者でしたので…よく手伝いをして

いましたし山に囲まれた村なので毒ヘビ等で来る人

も少なくなかったんです』





両親が医者ということで納得してくれたよう









伊作「へぇー…ご両親は今何をしているのかな？」









心臓がドキリと鳴った





落ち着くため１回目を閉じた









『学園に入る前…２人、共に寿命を全うしました』





重い空気を取り払うため小さく笑う





『両親は私を産むのが遅かったので…仕方が無いの

です』





伊作さんは優しく微笑み





伊作「君のご両親はとても良い人だったんだね

…じゃなきゃこんなにいい子には育たないよ」





伊作さんという人はとても優しい方なのだと思った

それと同時に三郎さんならいつもの様に察して三郎

さんなりに優しくしてくれるのだろうと

場違いなことを思ってしまった

そして、薬の副作用なのか強い睡魔に襲われ









そのまま眠ってしまった

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