悲劇のジュリエット【船津稜雅】

25話 ページ28

A「へ.....？」






さっき私が言った言葉を、そのまんま稜雅さんが言った。





A「期待...と、いい、ますと、？」






何に対する期待なのか、




私は、今まで生きてきた中で一番ドキドキしている。




好きだと、バレてしまったのだろうか。







稜雅「...すみません。ずるいですね、俺。」



A「えっ」



稜雅「Aさんに言わせようとするなんて、ほんと、情けない...」



A「ど、どういう...？え？え？」









稜雅さんの言ってることがさっぱり理解出来ず困惑する。



一方彼は緊張した面持ちで深呼吸をしていた。









･









稜雅「Aさん」









A「は、はい」









稜雅「俺、.........」









A「.....」









･









･









稜雅「あなたのことが好きです」









･









･









え？







･









A「ええええええぇぇえええ！？！？」



稜雅「し、しーっ！！」



A「あっ！す、すみません...！」






え？？


今、好きって言った...？




稜雅さん、私のこと、好きって...？






A「ご、ごめんなさい、今なんて？？」



稜雅「も、もう一回言わせる気ですか！？」



A「すみませんやっぱりいいです！」






もう一回言われたらまた叫んでしまいそう...







A「ほ、ほんとに...？夢じゃなくて...？」






そう聞くと、稜雅さんはこくんと頷いた。







...自分が稜雅さんを好きでいられればそれでいいと、そう思ってた。







なのに...







A「やっぱり...稜雅さんはずるい人です」



稜雅「ええっ！」



A「でも、そんな稜雅さんが、好きです」



稜雅「...！」



A「私もあなたのことが好きです！」









私は精一杯の気持ちを伝えた。








幸せだと、心からそう思った。

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