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それから彼…有岡大貴は自分のことについて色々話してくれた
理由もなく今の大学を受けて、なんとなく受かってしまったからなんとなく通っていること
将来、やりたいことなんてひとつもないこと
自分には、何もないこと
友達と比べてしまって、凹んでいること
私が勝手に作り上げていた有岡大貴像とは全く違っていて、言葉を失った
言葉で何かを伝えることが苦手な私は、鍵盤に手を伸ばした
大丈夫だよ
根拠はないけど、きっと大丈夫
誰だって同じ
そう、直接言ってあげれればいいのだけれどそれができない
短めに弾くのをやめて、彼の方をチラッと見る
「…Aちゃんに会った瞬間、笑えてたよ」
「…大貴くん?」
「すげぇ、やっぱりAちゃんはすごい」
私の想いは届いていたのかは分からないけれど、そんなことはどうだっていいと思った
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作者名:えつ | 作成日時:2018年10月30日 15時