醜い喧嘩 ページ6
「柱の相手をしたかったわ おまえみたいな小娘じゃなくて」
鬼は私に煽る言葉を並べてくるが、それに乗れば負けだと思い平静を装う。
「それに先の派手な髪の男 酷く色男だったわねぇ」
ピクっ
「あの人をそんな目で見ないで…」
小声で呟いた私に何と言ったのか聞き返そうとした鬼に容赦なく一発食らわせてやろうと思った。
「炎の呼吸 壱の型!
不知火‼︎」
私の怒りの攻撃は鬼の左腕に命中したが、再生が速かった。
「いきなり何するのよ…!そっちがその気ならこっちも本気で行くわよ」
空気が変わった。でもそんなの気にしない。
「血鬼術 戯歌」
鬼は歌で攻撃して来た。歌が具現化され、その無数の破片が私目掛けて飛んでくる。
「くっ」
その一つが右頬を掠って出血する。
「歌で勝負しましょう?どうして歌わないのかしら?」
「あなたに言う筋合いはないわ」
私はそう冷たく言い放つと、鬼が逆上した。
「本当あんたって嫌いなタイプ…‼︎
血鬼術 狂歌!」
「私だって!あなたみたいな女願い下げよ‼︎」
なんだか女同士の醜い喧嘩の様になって来た気がする。
「音の呼吸 伍の方
鳴弦奏々‼︎」
鬼の攻撃を交わしながらこちらの攻撃を仕掛ける。
爆発音が周囲に響き渡り、流石の煩さに鬼も耳を塞ぐ。
鬼に近付いたところで急に琴の音が聴こえた。
(「しまった…!!眠気が…」)
不意を突かれてしまった。
私は鬼に首を掴まれてしまった。
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作者名:こあら。 | 作成日時:2021年11月26日 14時