切り裂き魔 ページ17
「どこまで行ったんだよ！話せコラ！」
「何故君に言う必要がある！それに今話す話題では無いだろう！！！おかわり！！」
俺は耳を疑った。あの煉獄が？女とか恋愛なんてもんに全く興味を示さないあの煉獄が！？
一線を超えたのか…！！！しかもAと！！！！
「あーあ Aを嫁に貰おうと思ってたのになー俺」
「諦めろ！Aは渡さん！それに 君にはもう嫁が三人も居るだろう！！おかわり！！」
潔過ぎて逆に清々しいぜ。
「Aってやっぱ地味にモテんだな 冨岡も狙ってるみたいだぜ」
「…！！冨岡が！やはりそうだったか… おかわり！！」
「いや まだ食うのかよ」
おまえも大変だなぁと呟いて、俺は頬杖を付きながら良く食べる煉獄の横顔を伺った。
「幸せそうで何よりだぜ また惚気話でも聞かせろよ」
「うむ！宇髄にも相談したい事が沢山あるからな！よろしく頼む！！ご馳走様！！」
育ちが良いからか、めっちゃ食うのに食べ方は綺麗で褒め称えたくなる。
「んじゃ 俺も もう行くわ 任務気を付けてな」
煉獄と別れると、俺も次の任務である遊郭へと情報収集に向かうことにした。
「カアア‼︎ カアア‼︎炎柱 炎柱 鬼ガ出タ‼︎負傷者アリ カアア」
陽が沈むと、要が情報を運んできてくれた。
現場へ向かえば、暗い道に女性が一人血だらけで倒れていた。
切り裂き魔に間違いはないが、やはり鬼の気配が僅かに残っている事から確信に変わった。
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作者名：こあら。 | 作成日時：2021年11月26日 14時
