1 ページ2
唇に指を当てれば、まだそこには熱が残っているような感じがする。彼に抱きしめられていたあの時、私の頭には神威さんの言葉が再生されていく。
____『そのための、
ようやく、自分の使い道とやらが分かった。
そうか、やっぱり神威さんの言った通りなのかもしれない。
だから自分からも歩み寄ろうとしたが、彼の顔は驚いているようにも見えた。
赤い薔薇に誓った「泣くな」は、俺が何をしても泣かずに受け止めろということで、私はそれに答えなければならない。
……でも、例えニセモノの愛を彼に囁かれたとしても、薄っぺらい愛情で抱きしめられることも、私は欲してしまう。
離れた瞬間に溢れ出してしまいそうになるから、彼の唇で、身体で蓋をして欲しかった。
やっぱりあの時、「神や仏に誓って私を愛してください」と言ったら、貴方はなんて言ったのだろうか。
先も見えぬ話に、永遠と不滅を誓ってくれたのか、分からない。
人は誰だって愛されたいのだ。
それが嘘だとしても、見せかけだとしても愛されることに自分の存在意義を見出す。
私のその対象相手が今は晋助さんということで、私は彼のくれる甘い蜜に擦り寄る虫みたいな存在だった。
私の前にいる彼がホンモノなのか、ニセモノなのかも分からない。
心の奥底で何を考えてるのか全く読めない晋助さんが、私を玩具だと思っているとしても、仕方のないことだと割り切ろう。
477人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月城碧 - ハルさんすごいです!私も高杉が大好きなのですがもうキュンキュンしまくりです!最初は愛なんてなかった…ていう所からの展開が凄すぎる!もう一気に高杉をもっと好きになるとともにハルさんのファンになりました! (2018年12月4日 17時) (レス) id: de7306413f (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» さっつんの言った通り早いですね! 本当に! 高杉への愛を詰めるだけ詰め込んでいる作品なので、終わりが早いと呆気なく思ってしまいます( ; ; ) 続編も頑張ります! 応援ありがとう! これからもよろしくね!( ´ ∀`) (2017年8月11日 9時) (レス) id: 3c0de761a5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - エラさん» おはようございます! それはそれは、どうもありがとうございます!! 両方好きだなんてとっても嬉しいです( ´ ∀`) 続篇、本日出しますのでどうかお楽しみに!! 閲覧とコメントをありがとうございました! (2017年8月11日 9時) (レス) id: 3c0de761a5 (このIDを非表示/違反報告)
銀皐月(プロフ) - ハルー、恋は白い薔薇のようで完結おめでとう!
早いね、もう3弾いっちゃうよ。高杉好きだからこそ、泣くよね。愛がない結婚からの愛。泣くね。号泣だ。
黄色い薔薇も頑張ってね! (2017年8月10日 20時) (携帯から) (レス) id: 5de9376b0f (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - こんにちは!いつも楽しませてもらってます!サドリーマンも好きですが、薔薇シリーズも大好きです!「別れは、黄色い薔薇のように」も楽しみにしています♪頑張ってください♪ (2017年8月10日 14時) (レス) id: ad6183f351 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年7月23日 10時