デジャヴと同情_3 ページ41
食堂に残ったAは、
お盆を横にスライドさせると、
カバンからPCを取り出し、カタカタとキーボードを打ち始めた。
厨房に並んでいる景光たちに背を向けるように座っているため、
彼らには当然気づいていない。
景 「あ、やっぱり、春宮もいたんだ」
萩 「お、ホントだ」
遠目にAの姿を見つけた景光と萩原は、
お盆を手に、そちらに近づいていった。
「ねぇ、春宮さん」
景光たちが近づいていくと、
2人の男が、Aに近づいていくのが目に入った。
『…』
ふと手を止めるA。
「今週末の花火大会さ、春宮さん、行く？」
「もし良かったら、俺たちと…」
『…んー』
しかし、特に視線を合わせず、
Aは手を止めたまま、
目を細めてディスプレイを見つめている。
その頭は小さく前後に揺れてるようだ。
「春宮さん？」
そして、
作業を始めたばかりにも関わらず、静かにPCを閉じ、
ふっ…と、ゆっくり顔を持ち上げたかと思うと――――
ガタッ
突っ伏すように、ノートPCの上に倒れこんだ。
「え？」
「だ、大丈夫…春宮さん？」
戸惑う男たちだが、
Aは、スースー寝息を立てている。
降 「…寝てるだけだ。多分な」
景 「…これ、かぁ。前にゼロが言ってたの」
萩 「いきなり見たら、確かに驚くな。」
松 「自由過ぎだろ」
そこにお盆を手に現れた降谷たち。
以前のデジャブのような光景に、降谷は苦笑いだ。
「え…寝てるだけ？春宮さん…」
「…行こうぜ。」
いきなり寝始めたAに、
そして、そこに降谷たちが現れたことに戸惑い、
そのまま去っていく男たち。
そして、彼らを不憫そうに見つめる降谷と松田。
降 「…誘ってたな。花火。」
松 「誰だか知らねぇが、何故か同情するな…」
眠っているAにため息を落とした後、
4人は、そのままAと1つ席を空け、2人ずつ向かい合って座った。
Aとの間には、
Aが完食した定食のお盆が置かれている。
景 「春宮…相当疲れてんのかな」
萩 「やっぱり、気持ち良さそうな寝顔だな」
降 「とりあえず、夕飯だな。…いただきます」
その言葉で、
4人は定食へと箸をつけ始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 558人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
white12(プロフ) - 命亜さん» コメントを頂きありがとうございます。アニメ作品でしょうか。タイトルしか存じ上げないのですが，もしかすると本作に類似シーンやセリフがありましたでしょうか。もしそうでしたら，意図的ではないにせよご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。 (2022年5月14日 10時) (
レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
命亜 - …もしかしてイナズマイレブン知ってますか？ (2022年5月13日 19時) (レス) id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - れーか、さん» れーか様: コメントありがとうございます！励みになります。ムラがあると思いますが、更新頑張りますね！ (2019年8月24日 9時) (レス) id: 1425135a30 (このIDを非表示/違反報告)
れーか、(プロフ) - 更新頑張ってください！面白いですね！ (2019年8月24日 0時) (レス) id: d62f4a4e4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：white12
| 作成日時：2019年8月24日 0時
