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それぞれの部下 ページ44

「それじゃあ、俺は先に二課に戻るぞ」

『はい。私は少し用事があるので、科捜研へ行ってきます』

「…科捜研?春宮さん、何か用事ですか?」

『念の為、ね』


一課で、明日の動きについて作戦を確認したあと、
科捜研に向かうというA、二課に戻る中森を見送り、
一ノ瀬は廊下突き当たりの休憩室へ向かった。



今朝仮眠はとったとはいえ、
昨晩は徹夜という状況では、本能的にカフェインが欲しくなるもので。
昨晩だけじゃなく、特に川端が殺 害されて以降は、ほとんど眠れてはいないのだが。

しかし、時折自宅へ帰っている様子は見られるものの、
朝、夜ともに、一ノ瀬が出庁すると必ず二課に姿があるA。
男に刺され、4日間意識のなかった彼女の目には、
既にクマが携えられていた。

意識を取り戻してから、一ノ瀬よりもはるかに寝ていないだろうことは想像できた。



「…無茶しすぎなんですよ…」


ガタン、という音とともに、自販機から缶コーヒーを取り出す一ノ瀬。

そして、


「あ、…お疲れ様です」


男の声に振り向くと、
先ほどまで捜査会議で顔を合わせていた高木の姿があった。


「…お疲れ様です」

「まさか…、また公安と関わることになるとは思いませんでした」

「また?」

「あ、あぁ…。えっと、ちょっと…」

「…」


そう言えば、エッジ・オブ・オーシャン国際会議場、そして、
探査機はくちょうまで巻き込んだIoTテロでは、
公安に加え、捜査一課が現場に出ていたはずだと思い出した一ノ瀬。


「今回はおそらく、直接関わる訳ではないと思いますけどね…」


捜査のことを外部に漏らすわけには行かず、
焦ったように自販機から缶コーヒーを取り出した高木は、
一ノ瀬の呟きに苦笑いを浮かべた。



先ほどまで一課で行われていた”会議”。
現状では当然、一課の正式な捜査会議に二課は参加できないが、
内々の、作戦会議といったところだ。

一課からは、目暮、佐藤、高木、そして、白鳥という刑事が参加していた。
二課からは、中森、A、一ノ瀬が。

もちろん、公安の人間がいた訳ではないが、
Aと一ノ瀬が調べた輪廻のヒカリの情報。
そして、公安が明日15時に動くという情報。
彼らは、輪廻のヒカリの本部と、五十嵐の事務所へ入るというだろう情報が、
Aの口から改めて伝えられた。

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - いずみんさん» 嬉しいコメントありがとうございます!更新頻度はややマチマチですが、ご容赦ください。今後もお楽しみ頂けたら幸いです。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください (2020年1月14日 21時) (レス) id: 37077eec40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2020年1月12日 18時

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