Liar_7 ページ38
『…それ、は…』
そして、自らそのセリフを言おうとしていたはずだったAは、
何故か我に返ったように、あからさまに動揺している。
「…ん?違うのか?」
『…そう、じゃ…ない、けど…』
腕の中のAを見つめながら、
だんだん挑発的な笑みに変わる萩原。
「…ん?じゃあ、何だよ」
『…』
挑発的な笑みを浮かべたまま、
徐々に近づいてくる萩原の顔に、
Aはやはり動揺してその腕から逃れようとするが、
この状況で、萩原がそう簡単に逃してくれるはずもなく。
『…やっぱり…下心から…だった――
…っ…』
“やっぱり下心からだったんでしょ”
やはり、軽い男なのだと、
まるで自分に言い聞かせるように、
弱々しい抗議の言葉を零したAだが、
その言葉は当然のごとく、途中で遮られてしまった。
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white12(プロフ) - なーこさん» またまた嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。どうにも回りくどく書いてしまう癖があるのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです。由紀さんの登場はRain執筆中からの計画でした (笑) 次回作は未定ですが、今後もご愛読頂けましたら幸いです。 (2019年12月20日 16時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*会社の為、隠忍自重する夢主が時折見せる弱さや脆さに萩原さんの言葉が染みて溢れ出すのを繊細に描いていたのが読んでいてじわっときました...。そして由紀ちゃんの登場は嬉しすぎるサプライズです!(笑)また次の作品も楽しみにしてます*。 (2019年12月20日 0時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年12月12日 17時