Liar (2)【名探偵コナン】 (ページ2)

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3度目の_2 ページ2

わずかに耳に入ってくるのは、

“不審物”
“現在確認中”

以前にも聞いたような言葉たちだ。

(…もしかしてまた…)

先日目にした、米花町6丁目で起こった事件を思い出すA。
そして、1ヶ月半前に起こった事件を。

Aのマンションとは少しだけ距離があるが、
ほぼ同じ地域。

また、小型爆弾のレプリカが発見された、ということだろうか。
いや、現在確認中で、そう決まった訳ではない状況だろう。

そして、遠目にAの目に映るのは、
またも防護服を着た複数の警官たち。

TVや映画でしか見たことのなかった”機動隊員”だ。
まさか、この短期間で2回も目にすることになるなんて。

野次馬のようにあまり近よるのは…と、
不安そうな表情を浮かべながらも、
Aはくるりと踵を返すと、自宅マンションへと帰って行った。

――――

「…これ…、よく作られているが偽物だ。
他に不審物は？」

「いえ、周囲には他に怪しいものは見当たりませんでした。」

「なら、鑑識と一課に声かけてくれるか。
これ、運んで貰わねぇとな」

機動隊爆発物処理班の”副隊長”として指示を出す萩原は、
苦い顔を浮かべている。

(…もう少しちゃんと調べる必要がありそうだが、
この間のヤツよりまた複雑になってやがる…)

小さく零した舌打ちは周囲のざわめきにかき消され、
それと同時に目の前に現れたのは、自身の親友、松田だ。
わずかに息を切らして現れた彼。
住民の避難誘導、そして周囲の不審物の捜査をしていたのだろう。