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あの日のベンチ ページ1

景 「もう、寮に帰った…よな」

走って追いかける様にして道場を出たとはいえ、
周囲にAの姿は見えなかった。

道着姿のままウロウロしているとも思えない。
足早に寮に戻ったのだろう。


しばらく周囲を探したが、
やはりAを見つけることは出来なかった。


景 「…はぁ…」

景光は小さなため息を吐いた。

詰め寄る様な言葉ではあったが、
淡々としたトーンで話しながら降谷を見据えていたA。

しかし、くるりと背を向けて去っていく瞬間、
悔しそうに、小さく唇を噛んでいたのが見えた。


景 「…ゼロには敵わない。
それでも、1本取ってやるって思ってたんだよな…。春宮は」


寮の近くをふらりと歩きながら、
昨夜の会話を思い出す。

手を震わせながらも、何度も降谷の名前を零したAを。
敵わない、と言いながらも、その実力を認め賞賛する様なAの言葉を。


景 「そりゃ、手を抜かれたなんて思ったら、悔しいよな…」


Aの心情を察するかのように、
景光は、複雑な感情とともに、苦笑いを浮かべた。







「お、ちょうど良かった。諸伏。
昨夜のことで少し聞きたいことが――」


ふらりと歩く景光がバッタリ出くわしたのは、
昨夜、Aが襲われた現場にかけつけた、教官だった。

あの日のベンチ_2→



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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - ra -ra さん» コメントありがとうございます。SNOW DROPは,拙いながらも私自身けっこうお気に入りでして,警察学校組好きが溢れた作品でした。お楽しみ頂けていたなら本当に嬉しく思います。 (2021年5月26日 21時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra -ra - やばい。何度読んでも面白い! (2021年5月18日 16時) (レス) id: 4001d860f3 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 燎彩さん» とても嬉しいコメントありがとうございます!最高と言っていただけて本当に嬉しいです。長くはなりますが、続編 (II)も更新中ですので、もし宜しければお楽しみ頂けますと幸いです。 (2020年1月23日 13時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
燎彩(プロフ) - 完結お疲れ様でした!語彙力皆無なので一言だけ…最高です!! (2020年1月22日 11時) (レス) id: c873624ead (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - さちさん» 本作をお読み頂きありがとうございました。面白かったと感じていただけてとても嬉しいです。もしよければ続編もお楽しみ頂ければ幸いです。 (2019年11月18日 23時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2019年9月1日 9時

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