卒業式_2 ページ15
萩 「…あ、降谷…」
伊 「よぉ。降谷、さっきの挨拶、感動した――」
降 「…悪い。急いでるんだ」
きょろきょろしながら会場を足早に出てきた降谷を見つけ、
萩原と伊達が声をかけるも、
降谷は特に視線を合わせず、その場を去って行った。
かなり険しい顔を携えて。
伊 「ん?まだ仕事あんのか…?」
松 「降谷、なんかキレてなかったか…?気のせいか?」
萩 「なんか、誰か探してた様な…。
春宮…かな」
伊 「…は?春宮に怒ってるってことか?
よく分からねぇな…」
いまいち掴めない面々は、
怪訝な顔をするも、”アイツ、まだ話してねぇってことかよ…”と、ため息をついた。
(…ちゃんと話せると良いけど…な。
頑張れ…。春宮)
そして、昨日Aに上手く分かって貰えなかったとはいえ、
あとはもう降谷が、
そして、A自身が何とかするしかないだろうと、
自分を納得させていた景光は、
心の中で小さく応援の様な言葉を浮かべていたのだった。
降 「…はるみ――」
そして、会場を出た先でAを見つけた降谷。
声をかけようと近寄った瞬間、
「春宮さん。ちょっと、良いかな…」
Aに近寄り声をかけたのは、
井上だった。
少し距離があることと、
周囲のざわめきによってそのやりとりは上手く聞き取れないものの、
そのままAは、井上に連れられるようにして、
その場を離れて行った。
降 「…何なんだ…」
昨夜から、降谷は降谷なりに、
感情を整理し、そして冷静になった途端湧き上がってきた苛立ちとともに、
やはり、Aと話をしようと決断したのだ。
しかし、
そう簡単に事が運ぶ訳ではないことに、降谷はため息をついた。
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white12(プロフ) - ra -ra さん» コメントありがとうございます。SNOW DROPは,拙いながらも私自身けっこうお気に入りでして,警察学校組好きが溢れた作品でした。お楽しみ頂けていたなら本当に嬉しく思います。 (2021年5月26日 21時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra -ra - やばい。何度読んでも面白い! (2021年5月18日 16時) (レス) id: 4001d860f3 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 燎彩さん» とても嬉しいコメントありがとうございます!最高と言っていただけて本当に嬉しいです。長くはなりますが、続編 (II)も更新中ですので、もし宜しければお楽しみ頂けますと幸いです。 (2020年1月23日 13時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
燎彩(プロフ) - 完結お疲れ様でした!語彙力皆無なので一言だけ…最高です!! (2020年1月22日 11時) (レス) id: c873624ead (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - さちさん» 本作をお読み頂きありがとうございました。面白かったと感じていただけてとても嬉しいです。もしよければ続編もお楽しみ頂ければ幸いです。 (2019年11月18日 23時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年9月1日 9時