＊ Two-faced 5 ＊

Glass　60　：味方 ページ32

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ブレスト会議で結論が出ない事は、大いにあり得る。
この日の会議でも、結局は次期シェフの結論は出ないままだったが、開催した三笠夫婦も、今日結論を出そうなどとは思っていなかったようだ。

結局、この議題は次回に持ち越す事となり、その日は洋平の新装開店を祝い大いに盛り上がって幕を閉じた。



帰室した七汐はスマートフォンを手に取る。
通話の相手は双子の弟で、“特別理由なんてなく”て。
ただ“何となく互いの近況報告”や“どうでもいい事”をべらべらと話する。

それを“応援”だとか“お節介”だとかそう言うのは
受け取った本人の決める事であり
七汐はただ、今日合った事を話題ついでに話した……それだけ。


案の定というべきか、七汐にとっては想定内に
七汐から”近況“を聴いた翔はINFINITY∞のシフトを訊ねてきた。

スタッフのシフト情報は立派な個人情報であり、それを実弟とは言え外部に漏らすのは“悪い事”なのだが、 横峰千佳子(直属上司)と 横峰一矢(直属上司)も七汐の 進学希望(個人情報)を互いに共有したわけで―――

今回くらい大目に見てもらおう。

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