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彼女の育った土地

彼女の育った家

彼女を育てた両親―――



「大切に―――されているんだね」

「ん?」


独り言のような七汐の言葉に、ストローを咥えたままの祥子が振り向く。



大切に育てられた貴女だから
いい加減な覚悟で 傍にいたくない。


誰かを守るという事は
―――それだけの重みを、背負っていくという事なんだ。




「素敵なご両親にお会いして、ますます祥子さんを、大事にしたいって思ったよ」

「―――……。もっかいゆって?」

「嫌です」



詰め寄る祥子に、七汐は待ったをかけた。
ご両親がいつ戻ってくるかもしれないこの場所(リビング)で、これ以上恥ずかしい言葉は言えない。


「じゃあ、後でええわ。その話、きちんと聞かせてな?」

「ははっ」
―――その反応、絶対聞こえていたでしょ。




プライベートの彼女は、素直で、少し意地悪で
そして、可愛い。



予想外の展開ではあったが、
また一つ、知らない彼女を知った事で

祥子への“好き”の気持ちと 決意が深まっていくのであった。





Glass 47 :約束→←*



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作者名:kohaku | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年7月23日 23時

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