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『大輝くーん、起きてください』
工藤「…んん、もうちょっと」
『だめですよ、今日はMV撮影の日でしょ?』
工藤「んー……」
・
いつもは私より早く起きるてるけど
時々朝が弱くなることがある
上半身が起き上がったらもう起きる合図だ
例え目が開いていなくても
その合図を確認してキッチンへ向かって
朝食の準備をする
・
大輝くんと同棲し始めてから
もう少しで2年が経つ
その間に部屋の中やお互いの仕事の時間などに
だんだん慣れてきた
・
「おー、おいしそう」
『ちょっ、びっくりした…おはようございます』
「ん、おはよ」
・
後ろから抱きしめられ唇が重なる
急でびっくりして息ができず吸おうと口を開けると
口内に舌を入れられキスが深くなる
・
『ん、…あ、大輝く、ん…』
工藤「ん、…はぁ、……ふふ、顔真っ赤」
『誰のせいだと思って…!!』
工藤「えー、誰かなー?」
・
突然キスされてドキドキするし
とぼけたフリがかわいすぎて
朝から心臓が苦しい
・
『今日は何時に帰れそうですか?』
工藤「今日は午前までで仕事終わるよ」
『そうなんですね!!』
工藤「だからさ、午後から遊びに行かない?」
『デート、ですか?行きたいです!!』
工藤「よし、じゃあ帰ってくるまで待ってて」
『あ、私がそっちに行きますよ』
工藤「いや、そんなの悪いよ」
『昨日もそうだったじゃないですか、
今日は私に行かせてください!!』
工藤「じゃあお言葉に甘えて、気をつけて来てね」
・
"気をつけて"だなんて優しい言葉をくれるから
私にはもったいないくらいの彼氏だな、なんて
惚れ直してしまう
・
朝食も済ませて大輝くんをお見送りする
これが毎日の日課だ
新婚さんみたいでとても嬉しい
・
工藤「じゃあ、本当に気をつけて来るんだよ」
『もう、わかってますよ〜』
工藤「変な男に声かけられたらすぐ連絡して」
『私に声かける人なんていないですよ…っん!?』
工藤「キスされただけで顔が真っ赤になるくらい
かわいいのに?」
『〜もう、早く仕事いってください!!
遅刻しますよっ!!』
工藤「はいはい、行ってきます」
・
年上の彼氏にはまだまだ敵いそうにないと
思い知らされた幸せな朝だった
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作者名:ちぃ | 作成日時:2019年6月9日 0時