お医者さんのやぶくん［HSJ］

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やぶサイド


知念に追い出されて、やることがなくて何となくスマホいじってた頃


キッチンから声が聞こえた気がして行ってみると、知念が助けてって涙をポロポロ…


何事かと思って、よく見ると右手に火傷を負っていてビックリ


とにかく、よく冷やさないとダメだから時々様子を見ながら水に当て続けて…


もういいかなってところで水を止めた


さぁ、この泣いてる子どーにかしないとね笑


宏「いいの笑。痛いのはこれから治してあげるから」


侑「でもっ…いたいもん…泣」


そんな目で痛いって泣かれて俺は心が痛いよ笑


宏「痛いねぇ…じゃあ、氷当てとこうか」


氷を袋に入れて火傷した手に当ててあげる


宏「どう？ましになったでしょ」


侑「…うん」


宏「よし、じゃあリビング行こっか」


何も言わなくなった知念の手を引いて移動する


ちゃんと処置するためにね


宏「はい、手ぇ見せて〜」


ソファに座らせて、当てていた氷をはずす


侑「やっ、やだっ」


氷を外した途端、反射的に手をよけた知念


宏「見るだけだから、な？」


怖がってる知念の目をちゃんを見て話す


侑「ん、絶対ね…」


ゆっくりだけど手を差し出してくれた


宏「えらいえらい。ちょっと見せてね」


って言いながら火傷した手の甲を触らないように気をつけて診る


うーん…火傷は浅いけどこの腫れ具合だと２度ってところかな。そりゃ痛いはずだよ…


宏「うん、オッケー。痛いのにごめんな。お薬塗ってガーゼ貼っとこっか」


部屋の隅に置いていた救急セットを持ってくる


確か、軟膏もあったはず……あるね


宏「よし、じゃあ消毒してからお薬塗るな…ちょっと我慢してよ〜」


逃げられる前に手首を掴んでそっと消毒していく


侑「やぁっ！…んっ…いたい〜泣」


…やっぱりこうなるよね笑


宏「ごめんごめん。痛いなぁ」


どんどん引っ込められていく手を抑えながら、どうにか消毒終了(笑)


宏「あとお薬ね〜」


侑「いやっ…ﾋｸｯ…だめっ…泣」


より激しく泣く知念


宏「はいはい、もう終わるからね」


何とか泣きながら頑張ってくれて薬まで塗れた


ここまで来たら､後はガーゼ貼って包帯巻くだけ


侑「んーっ…ﾋｸｯ…ﾋｸｯ…泣」


知念の鳴き声だけが部屋に響く


宏「はい、おしまーい…って顔ぐちゃぐちゃ笑」


侑「…んっ…ﾋｸｯ…だって…泣」


泣きすぎて何言ってるか、よく分かんない笑


でも頑張ってくれたことは伝わったよ


よく頑張ったね

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