お医者さんのやぶくん［HSJ］

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ひかるサイド


鼻からだと苦しくないって薮が言ってたけど、今度は痛いんじゃないのかっていう疑問が浮かんできた


でもその答えを考える前に始まって…


薮が渡してきた微妙な味の白い液体を一口飲んだ


飲めないってつき返そうかなって思ったけど、こんなに2人に見られてたら飲むしかない


いや、1度は薮に目でて訴えたんだけど…


「頑張ろうな」って一言返ってきただけ


捨てるわけにもいかないし…


覚悟を決めて、ゴクっと飲み干した


無言でコップを薮に突きつける


宏「はいはい…笑。気持ち悪いとかない？」


光「ない」


って言うと、分かったと言って俺の靴を脱がそうとする薮


光「ちょっ…自分でやるから」


大人になって他人にされるというのは早々ない


恥ずかしくなって止めようとすると、「まあまあ…」って先生に肩を押されてそのままベッドに寝かされた


すぐに足も薮に上げられ、気づけば俺は何もしてないのに仰向けに状態


宏「横向ける？」


って言うから、薮とは反対側に向く


先「薮先生、嫌われてるねぇ笑」


宏「うるさいわ笑」


先生が茶化すと、笑い混じりの薮の声が後ろから聞こえる


宏「そっち向き正解だから、このままな笑。鼻の麻酔していくね」


結局、俺の目の前に来た薮は、鼻にスプレーみたいなものを近づけてくる


何されるんだろう…


って思ってたら先端の細い部分を鼻に入れられそうになって、反射的に顔を避けた


宏「ごめんごめん、ビックリした？」


ビビって避けたなんて言えねぇ…


光「…それ、何…？」


かろうじて質問で返して誤魔化した


宏「あぁ、麻酔のスプレーだよ。シュって両方の鼻にするの。点鼻薬と一緒。一瞬なんだけど…頑張れそう？」


ここでNOとは言えるはずもなく、頷く


本音を言うと、点鼻薬苦手だからやりたくない
でも、頑張るしかない…大丈夫、一瞬だし


そう自分に言い聞かせて、ぎゅっと目を瞑る


宏「シュってするよ〜」


そう聞こえた瞬間、シュッと噴射される


光「っ…コホッ…」


鼻の奥まで薬が伝ってツーンとする


あー、やっぱりやだ…
と思っている間に、もう片方にも入れられる


宏「もう１回ね〜」


光「んっ…ゴホゴホッ…ゴホッ…」


咳は出るし、涙目になるしで…もう最悪


宏「よしよし…喉に来たのは飲み込んでいいからな」


そう言いながら、背中を撫でてくれる


帰りたい…


宏「5分後にもう1回麻酔するから、それまで休憩ね」


またするのかよ…

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