お医者さんのやぶくん［HSJ］

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涼介に熱が高いから注射で下げてあげるって言ったら早くも泣いてしまった


おまけに痛くないのがいいって無茶なお願いまでしてくる笑


俺も出来ればそうしてあげたいけど、筋肉注射だから誰がやっても痛いんだよなぁ…


薮「そんな泣かないの笑。まだやってないんだから｣


涼「んっ…だって…ﾋｸｯ…泣」


一旦ちゃんと話した方が良さそう


薮「涼介。今から筋肉注射するけど、動かないで出来る？それかお尻にする？腕よりは痛みマシだと思うけど」


涼「んーん、やらないっ…泣」


あ、そもそもやりたくない…と笑


薮「やらないは無いの。腕かお尻どっちでやる?｣


自分で言っといてなんだけど、この選択肢は究極だな笑


涼「ん…腕がいい…ﾋｸｯ…泣」


それでも迷いなく腕を選択した涼介


やっぱ恥ずかしさの方が勝っちゃうか笑


薮「わかった。じゃあ、動かないって約束ね」


涼「ん…」


涼介は覚悟を決めたのか、目を瞑って震える手で袖を捲った


薮「まだ消毒するだけ。大丈夫だから力抜いてみな？」


って言っても無理そうだね笑
消毒したら余計に固まっちゃった


薮「はい、チクってするよー」


涼「んっ…たいっ…泣」


スッと針を刺したら閉じた目から涙がにじみ出る涼介


こっからが痛いんだよな…


薮「ちょっと頑張ってよー」


中身をゆっくり注入していく


涼「んー！…やだっ…ﾋｸｯ…泣」


泣きながらイヤイヤ言う涼介だけど、約束通り動かないで頑張ってくれている


薮「もうちょっと〜…オッケー、おしまい」


針を抜いて注射した部位を揉みながら、片手でティッシュを渡す


涼「もう二度とやだ…ﾋｸｯ…泣」


涙拭きながら何か文句言ってる笑


薮「はいはい、もうやらないから笑」


涼「絶対やらない…ｸﾞｽﾞ」


半分笑いながら言ったら、ボソッと呟いた涼介


薮「痛かったね。頑張った、頑張った」


あんまり嫌なイメージで終わるのも可哀想だから一応褒めておく笑


「うん…ふふっ」


そしたら、涼介も満更でもなかったみたい笑


次の日、涼介からメールで熱下がりましたーって写真付きで送られてきた


それに対して俺は、注射頑張った甲斐あったねって返信しておいた笑


ちゃんと本心だからね笑

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