Q.私の人権どこ行った【男性声優】

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次の日。

久々に午後からお仕事の私は、朝日を浴びながら優雅にコーヒーを飲んでいた。

…嘘。全然優雅じゃない。寝起きで目ヤニやばいし顔ぐちゃぐちゃ。

目をしぱたかせながらテレビをつければ、丁度ニュースがやっていた。




『ふんふん…映画特集……。昨日見た映画は出るかな？』




あれいいお話だったからなー。出てほしいなー。

なんて思いながらテレビの前のソファに座る。

画面の中の右上のテロップには、「恋が必ず叶う！？今話題の恋愛映画🎬」の文字が。




『ふーん。そんなのがあるのね。いいじゃんそういうのー。青春〜』




学生の頃はお仕事ばっかりだったからな。

そんなのを頭を隅で考えていれば、画面が切り替わり、その話題の映画が映し出された。




［今日紹介する恋が叶う！？と噂の話題の映画は＿「恋するキミに贈る言葉。」］

『ぶっ……』




やだ、コーヒー吹き出しちゃったじゃん。

今聞こえたタイトル。つい最近聞いたことがある様な…？

吹き出したコーヒーを片している私の横で、テレビは関係なく進んでいく。




［そのジンクスが起こる条件は二つ…］

［1、このジンクスを知らない相手と行くこと］

［2、出来るだけ人が少ないところで観ること］

『………』




あれ、あれれ。

なんだこの違和感は。

耳から小さく入ってきたテレビの音は、私の思考を停止させるのに充分だった。




『……え、待って待って。私はそのジンクスを知らなかった。そしてあの映画館には私と榎木君の二人きり…』




って、ことは…？？？




『え、そのジンクス当てはまるやん！』




でも榎木君が知ってるわけないよね。うんうん。

そうだ、たまたまだ。そう思おう。

冷静に、落ち着いて。

多分この時の私の顔は、ほんのりと、赤かったと思う。




［いやー、昨日までに好きな人と二人で行けた方は幸運ですね！今日から混みそうですもの！］




最後に聞こえてきた、ゲストの声が、やけにはっきりと聞こえた。







※







「あー…Aさんにバレたかな……。ニュースで特集組まれるなんて誤算だったんだけど！！」




↑朝起きてテレビつけて絶望した男。


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キリ悪いから二話あげちゃうね。

リクエストありがとうございました！


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