お狐様と裁判所 ページ40
智「ちょっと淳太?!」
大「あ、ふたりとも待って・・・!」
後ろからふたりの声が追いかけてくる。
それを背中に受けながら、俺は駆け出した。
(クソっ、やっぱ速いな・・・)
姿はもう見えん。
俺が今追ってるのは、妖気の残滓。
いろんな怪異と出逢って、俺の霊感レーダーの精度も上がったってことなんかな?
・・・いや、別に嬉しくはないんやけど。
淳「・・・・・・え、此処?」
そして辿り着いた場所。
そこは、この街にあるもうひとつの神社。
本堂までの道に何本もの鳥居が並ぶ、稲荷神社。
智「あ、おった。もー、急にどうしたん?」
大「つ、疲れた・・・」
淳「・・・いや、ちょっと、な。」
何となく言うのが憚られて、返事を濁す。
智「うわー何やココ! 初めて来た!」
大「あ、待ってよ神山くん!」
そんな俺を尻目に、ふたりは神社に踏み込む。
無数の鳥居を潜り、本堂の方へ・・・
淳「・・・、ふたりとも止まれ!」
叫んだけれど、遅かった。
智「えっ、」
大「うわっ?!」
本堂まで、あと半分といったところ。
立ち並ぶ鳥居の左側から、黒い何かがふたりを捕らえた。
淳「クソっ!」
慌てて駆け出し、どうにかふたりの手を掴む。
直後。
俺の意識は途切れた。
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