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時刻は18時。
定時を迎えたものの、交通費の申請だとか請求書のチェックだとかくだらないデータ処理ばかり残っている。
19時には待ち合わせているのに。
必死に目を凝らしながらPCに向かっていると、今日は残業する気満々の同僚がコーヒーを手に席についた。
「えらい焦ってるね。今日は火曜日なのに珍しくない？」
「いや、火曜日だから予定入れてるってのもある」
「なるほどね〜。ほんとさー、なんであんな鬼嫁と結婚しちゃったの？子供いなくてよかったよね」
「…うるさいなー」
ベラベラ飽きもせず話しかけてくるのは相葉雅紀。
俺の同期で、最初違う部署に配属されたが、異動により今年から同じ部署で働くことになった。
俺の結婚式にも来てくれた気の合う仲間の一人で、結婚して以降敷いたげられている俺の姿を見て、同情というか、楽しんでるというか…。
いずれにせよ心配はしてくれている、迷惑だがありがたい存在だ。
「可哀想だと思うならお前あいつの請求書チェックしてよ」
「えーっ！俺これから部長との地獄の接待旅行のホテル取らなきゃいけないんだもん！」
「んなことで残業すんなよ！」
「緊急なんだってー…現場行かない予定だったのに、ぜひとも来てくれだって。彼女とデートの約束してたのに、最悪だよ〜…」
「俺は少しでも家庭を離れられるなら羨ましいけどね」
緊急なんて言いつつのんびり椅子を回転させてるやつは放っておいて、最後に一通りメールをチェックしてPCを閉じた。
「じゃ、お先！」
「えっ、はやっ！もう終わったの？」
「無理、帰ってからやる」
「うわー、部長に怒られても知らないからね」
「その前に嫁が怒るわ…」
家で仕事なんてしようものなら、二人の時間を大切にしろだとか、癇癪を起こされる。
仕方ないから寝静まった頃や、朝早く会社に行って済ますしかない。
子供もいないのに、なぜ俺はこんなに家のことに束縛されているのだろうか。
何度もそう問いかけては離婚という言葉を突きつけようと考えてきたけど、世間体とかいろいろな手続きのことを考えると、やはり面倒くさいという言葉が勝って。
よっぽどのことがなければ、きっと一生このままなんだろうな、とある意味絶望的な人生だと感じた。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
