�� ページ25
「あれ？お兄さんだ！」
一人の女の子が俺に気付く。
俺はどう反応していいかわからず、ぺこっと軽く会釈をした。
「何してるんですかー？他の子は？」
「あぁ、もう寝ちゃって…」
「えー、もったいない！今ならすぐそこの広場で星見れるんですよ。毛布貸し出しで！」
「えっ、そうなの？」
「うん。私たち見てきたもん。めっちゃ綺麗だったよね〜」
うんうんと他の女の子たちが頷く。
時刻はもうすぐ０時を回る。
こんな状況で星か…とても言えそうにない。
「あの子、誘わないんですか？恋人の」
「いや、そんな雰囲気じゃないっていうか…」
「喧嘩したの？」
「うん、まあ」
これ以上答えたくなくて、目を反らしながら適当に返事をする。
すると女の子は少し考えて言った。
「でも、彼は待ってるんじゃない？」
「え？」
「直接言うのが恥ずかしかったら、LINEで言えばいいんだよ。ひとりぼっちにされるほうが、きっと不安だと思うけど？」
…また、やってしまうところだった。
蛍で迷子になったとき、彼は真っ先に俺の元へ来てくれた。
松潤が先に見つけたにも関わらず、俺の胸に飛び込んできた。
きっと、寂しかったんだ。
寂しくて、不安で、その時誰を求めていたかなんて、言わなくたってしっかり体現していたのに。
あいつの言う通りだ。
俺に必要なのは、恋人として振る舞うこと。
松潤みたいに、あっけらかんと付き合ってるから、なんて言えなかった自分が恥ずかしい。
男だから。
その一言に縛られていたせいで、しっかり手を握ってあげられなかった。
男としてじゃなくて、恋人として愛してあげられてなかった。
もっと、自分に自信が持てたらよかったのに。
「あっ、彼氏ちゃんだ」
「え…？」
女の子の視線の先には、Tシャツにスウェット姿の智くんが。
寝たと思っていたのに…どうしたのだろうか。
俺が女の子といることに驚いているのか、もじもじしながら近寄っていいのかどうか迷っている。
「どうしたの？寝れなかった？」
「あっ…」
そんな姿も全部かわいくて、人目も気にせず顔を近づけ頬に触れる。
それだけで彼女たちから小さく悲鳴が上がった。
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富喜田 - 大野さんが凄く可愛かったです！ 櫻井さんsideは初めてだったので、 読んでいておもしろかったです。 続きを楽しみにしています！ 私の毎日の楽しみになっちゃってます！ (2020年8月15日 18時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - naoさん» そうですね、貴重なご意見ありがとうございます！ (2020年8月9日 6時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 大野君って矛盾してますよね。自分がされて嫌なら潤くんとのキスも思わせぶりな態度も改めればいいのに。 (2020年8月9日 2時) (レス) id: 3ab06130a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月25日 13時
